暑すぎるので家で過ごしています。

30分ほど、ウィダーインゼリー(緑)を吸いながら、調べ物をしていました。

そして結構な時間「う~ん」と悩んで、これを書きました。

 

 

今日はとってもつまらない話です。ごめんなさい。

感染性心内膜炎(IE)と歯科のことです。

 

いま歯医者のことで悩んでいます。

歯科医は、いま私のなかでは循環器系の医者の次に大切なお医者様です。

定期健診で長くお世話になるでしょうし、可能性は低いですが、IEの再発につながりうる観血処置(主に歯石除去とか……あっ、ワーファリン!)をお任せする存在でもあります。(医療行為よりも、歯磨きをさぼったりして起きる日常性菌血症のほうが圧倒的に怖いのですが)

 

ですから、こういう病気になった以上、やはり感染性心内膜炎(IE)にもしっかり対処して下さる先生に診て頂きたいと思うのです。

探すとなると、最悪何度か転院(ハシゴ(笑))することになりますね。そこまではしないと思いますが……。

 

私が望むことは、例えば、

・菌血症リスクの高い処置(抜歯など)をする場合は、菌血症について説明してほしい

・上記処置を施す前に、IEにつながるリスクを有していないか確認してほしい

・中等度以上のIEリスクを有する患者には、日常のケアの重要性についてしっかり指導してほしい

 

このようなことを普段からしてくれていることです。

要するに、IEの怖さを知ってくださっている先生。

 

でも実際には、抗生剤について聞いても「う~ん」、下手をすると「そういうのは循環器内科でやってきてください!」なんて、丸投げしてくることもあるとか、ないとか……。私はありましたけど……えー

はっきり言って、適当すぎます……。歯に関してはスペシャリストなのかもしれませんけどね。

 

今日のお話はここまでです。

以下はもうちょっと細かなこと。

 

 

IEのガイドライン(2017年版)に興味深い情報があります。

 

歯科医の先生方は予防投与をするのかどうか。

予防投与にあたって、IEのガイドラインを参照するのかどうか。

 

 

IE予防の目的で抗菌薬を投与する歯科医は約半数。

心疾患既往歴のある患者すべてに投与する歯科医は約2割。

高リスク患者のみを対象に投与する歯科医は約8割。

* 高リスク患者とは、感染しやすく、重症化しやすい患者.(1) 生体弁,機械弁による人工弁置換術患者,弁輪リング装着例. (2) IE の既往を有する患者. (3) 複雑性チアノーゼ性先天性心疾患(単心室,完全大血管転位,ファロー四徴症). (4) 体循環系と肺循環系の短絡造設術を実施した患者.

 

調査対象は兵庫県歯科医師会会員のうち20年以上の一般開業歯科医。ベテランなのにこの程度、と見るべきなのか、ベテランだからこの程度、と見るべきなのか。

また、ガイドラインを参照しないからといってヤブ医者(失礼)ということにはなりませんしね。

 

 

抗生剤の種類や量についても、ガイドラインには書いてあります。

 

しかし実際に参照する歯科医は多くないようです。

こうした結果を踏まえて、「予防投与の決定をするうえで参照するものとして,ガイドラインをあげたのは約半数にすぎず,今後ガイドラインを歯科医師へ広く啓発していくことが必要と考えられた」と締めくくられています。

 

もちろんガイドラインがすべてだとは思いません。

が、先生方はこのガイドライン以上の最新の確からしい知見をお持ちなのだろうか……とも思うのです。

 

感想としては、IEや菌血症に対する意識も歯科医の先生によって随分違うのかなと思いました。ウェブでも、菌血症やIEについて積極的に情報発信なさっている歯科もあれば、なんの発信も無い、通院しても何も教えてくれない、というところもあります。もちろん知識としては先生方皆さんご存じなのでしょうけど。


歯科医としての腕前は分かりませんが、菌血症への意識という点では、よい先生に出会えるかは運頼み、するしかないのでしょうか。

 

私自身は「毎日歯ぁ磨いておけば大丈夫だろう(^^)」と思っているし、歯科医の先生と相性が合わなかったらよそに行くだけなのでいいのですけど、世のなか全体を見ると、現状はこんななんだなぁ、と考えさせられました。

そんなこんなで、IEにもしっかり対処して下さる先生に診て頂きたいと思うばかりです。

 

 

それにしても、アモキシシリン2.0g、単位、グラムって。

1錠250mgとすると、8カップ。

予防投与って、意外と多いんですね。

 

 

 

ここまで読んで下さって本当にありがとうございました。

本音を言うと、ここまで読んで頂けるとは思っていません笑い泣き

もやもやした思考を整理したかったので……おかげさまですっきりしました爆  笑

 

 

最後に、以下、原文です。

(『感染性心内膜炎の予防と治療に関するガイドライン (2017 年改訂版)』, p. 53.)

わが国における予防的抗菌薬投与の現状を把握するために,2016 年 12 月に兵庫県の歯科医師会の協力のもと会員に対して郵送方式でアンケート調査を行い,経験年数が20 年以上の一般開業歯科医の回答を集計した 437) .その結果,歯科治療時に IE の予防目的で抗菌薬を投与するという回答は約半数に過ぎなかった.心疾患の既往のある患者すべてを予防投与の対象としていたのが約 2 割,高リスクの患者のみを対象としていたのが 8 割であった.抗菌薬の投与方法として,回答したほぼ全員が経口投与を選び,そのうち 6 割がアモキシシリンを選択していた.アモキシシリンの用量として,前版のガイドラインに準じて成人で 2.0 g としたのが 2 割,小児で体重 1 kg あたり50 mg としたのは 1 割にすぎなかった.また,予防投与の決定をするうえで参照するものとして,ガイドラインをあげたのは約半数にすぎず,今後ガイドラインを歯科医師へ広く啓発していくことが必要と考えられた