モラトリアム法案・・・ | ふるさとぐらし 加賀的生活Ⅱ

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 石川県 加賀市に住んでおります。石川県といえば金沢・能登・・・ではなくて加賀だってとってもいい処。ちょっと恥ずかしがり屋の土地柄の加賀には、みんな知らないベストスポットや、秘密の食材やお店がいっぱいです。そんな加賀での生活風景をお届けするブログです。

第278号

男性 皆様おはようございます。
なかなか出口の見えない日本経済ですね・・・

 例の「モラトリアム法案」が衆院を通ったそうですが・・・
一時の仕組みとは随分、柔らかい物になっていろんな業界に配慮
した(抵抗にあった・・・?)結果でしょうか。

 しかし、返済猶予などの条件変更は、企業にとっては使いにくい
物ですよね・・・。実際には金融機関における融資評価が下がって
以降の融資が受けにくくなってしまうし・・・こういった部分の
対策が図られているのでしょうか?・・・金融庁が出来て以来、
金融機関は融資先の評価を厳しくしているし、正直言って資金の
調達には随分格差ができている感じです。

一時は、企業の将来性などの要素が評価された時代がありましたが
リーマンショック以降 担保能力が幅をきかしている感じは否めま
せん。

 かつて、自民党政権の下セーフティネットという制度が出来て
8000万円の特別融資枠が設けられました・・・経営安定資金。
実質、コレはコレで借り換えをして、返済期間を延ばして安定化には有効
だったと思います。しかし、こういった方法は、キャッシュフローを
若干楽にするための方法であって、今回のショックは、中小零細企業にと
ってはたちまち運転資金不足を引き起こすほどの衝撃でした。

 いま、中小零細企業が、ショック状態に陥っているときに、漢方薬
を与えているような感じです。特効薬を欲しいと保証協会付き融資を
申し込むと、通常枠での融資をかなり厳しくしているのが実態です。
「黒字の決算書を持ってきて・・・」みたいなことを銀行の担当者から
言われたりして・・・。
 金融機関も保証協会にリスクを預けたいのが本音ですから、たしかに
、代位弁済も増えているので、保証協会も保証料収入以上の負担リスク
が高まっているのは解るけれど・・・スムーズに調達できない間に倒産
なんてことが実際に起きているのでしょう・・・

 この日本にはいろんな業種の企業(仕事)があって、実際そういった
いろんな業種が機能的に働いて、経済が動いています。全ての業務を
一つの企業によってまかなうのは非効率ですし、最終的には不採算を
抱えることになりますよね・・・。つまり町の豆腐屋さんが、大豆畑から
パッケージを作る工場を持っているような物です。
  
 いろんなところで必要な物を作っている、中小企業がどんどん無くなっ
ていくことは、日本の将来に暗い影を投げかけています。
 市場全体は、投資局面では無い事を考えれば、こういったいろんな業種が
生き残っていることが、強い日本を作る力になるのでは・・・

 市場の競争原理が優先され、日本にある企業が全部、グローバルに展開
することを目指すということが、果たして日本の未来を明るくすることに
なるのか?誰が日本人の生活を守るのか?そろそろそんなことを考える
時代になったのかもしれません。

 いずれにしても、企業として借りた物は絶対に返さなければならない・・・
当たり前のことです。信用経済を支える一員として・・・約束は守るために
あるのですから。

 今回の法案は、個人的に住宅ローンなどで苦慮されている人々を自己破産
という不幸な手段を選択し続けることから、救い出すことに有効に働いて、
日本経済破綻というシナリオを書き換えることが出来る法案となって欲しい
ものです。