亡き父の思い出⑨

 

父と最期のお出かけをしたのは

ペースメーカーの点検だった。

当時は療養型の病院に入院していたので

介護タクシーを利用。

座位がとれないので、寝たまま移動。

 

病院で入院中は

食事も管理されていて、持ち込みも不可。

 

という頭で父と出かけた。

 

「のどが渇いた」

という父に、ゆずのジュースを買った。

色々ダメ!と言われていた中だったので

私の中では罪悪感。

 

帰宅後主人に報告。

おじいちゃんに何かおいしいもの

食べさせてあげたか?と聞く

主人。

 

そんな余裕はなかった。

ゆずのジュースを罪悪感満載で

渡したのに。

 

今思えば、もっと気持ちよく

笑顔で渡せばよかった。