今回のテーマは【引退】です。

 昔、地方競馬から来てハイセイコーに乗っていた増沢末男騎手。
 『さらばハイセイコー』というレコードも出してヒットしました。

 その増沢さんが引退する時の記者会見で「レースで負けて悔しいと
 思わなくなったから引退する」と言いました。

 会社でも同様。

 成績が下がって悔しいと思わなくなったら、役職
 を降りて平社員になるとか、退職するなど、引退をするのが良いと
 思います。

 

  【引退】
 
 負けても悔しさがなくなった時です。年老いた幹部が会社のために
 できる最後の大仕事です。
 
     

          (株式会社武蔵野 代表取締役社長 小山昇)


  
 スポーツをやっている人は、試合で負けた時は悔しいですよね。
 勝負事をして、負けても悔しくないというのは、ダメです。悔しい
 という気持ちがなければ成長しません。

 どこの会社の幹部でもそうですが、自分が悔しいと思わなくなっ
 たら、自分から辞めなければいけません。それが最後の大仕事です。

 セールスに行って契約がとれなかったら、悔しい。解約をされて
 悔しい。ましてやライバル会社に取られたら、悔しい。そういう気
 持ちがなければいけません。

 そこへ行くと、わが社・武蔵野は、セールスをして、ライバル会
 社よりも高い値段で契約をとってくるのです。つい先日も「やりま
 したぁ~!」と言って帰ってきた社員が居ます。この“高い値段で”
 というのは、すごいことなのです。ライバル会社の社員のやる気が
 なくなる、最高の反撃なのですから。

 安い値段なら「あそこは安いから」で済みますが、高い値段は、
 本当にやる気がなくなります。

 そういう時は、(高い値段でとった)契約書をライバル会社の社員
 に見せて「ごめんな。高い値段でとって悪かったな、メシをご馳走
 するからな」と言って、食事をご馳走するのです。そうすると、
 もう怯えて(笑)、二度と現れなくなります。

 ライバル会社の営業マンの“やる気をなくさせる”のが最高の攻撃
 なのです。逆に、ライバル会社の営業マンにやる気をなくされた
 社員も、過去、わが社には居ました。Kさんという人です。

 ライバル会社に高い値段で契約をとられ、すっかりやる気をなくし
 ていました。その後わが社では、担当を松渕に替えたのですが、さ
 らにすごい攻撃をされました。

 でも、松渕が頑張って必死に止めたので、その攻撃はおさまり、
 その後の戦いの結果、ライバル会社の部長が和解を求めに来たこと
 もありました。昔の話です(笑)。

 みなさんも悔しくなくなった時には辞めてください。他の社員や
 お客様に迷惑です。


                     ある朝の早朝勉強会にて