朝、目が覚めて、
まだ眠そうな子どもの顔を見る。
声をかけて、
着替えを手伝って、
朝ごはんを用意して。
気づけば、
もう出発の時間になっている。
毎日同じ流れなのに、
今日はなぜか少しだけ心が慌ただしかった。
保育園に送り届けて、
家に戻る。
玄関のドアを閉めると、
家の中が急に静かになる。
その静けさに、
ふっと肩の力が抜けた。
キッチンで一息ついて、
洗面所へ向かう。
髪の分け目や、
毛先の動きが目に入る。
前は、
こういうところにすぐ気づいていたはずなのに、
最近はあまり見ないようにしていた。
でも今日は、
目をそらさずに、
そのまま自分の髪を見ていた。
そのとき、
心の中にふっと浮かんだ。
また美容師、やりたいな。
強い決意でもなく、
誰かに宣言するような気持ちでもない。
ただ、
自然に出てきた想いだった。
昔みたいに、
長い時間働くことはできない。
土日は、
できるだけ子どもと過ごしたい。
急に休まないといけない日も、
これからもきっとある。
それでも、
美容師という仕事が好きだったことは、
今もちゃんと覚えている。
髪に触れる感覚。
仕上がったあとの表情。
ありがとうと言ってもらえた、あの瞬間。
今の自分に、
全部はできないかもしれない。
でも、
今の自分に合った形なら、
できることがあるかもしれない。
そう思えるようになったのは、
同じように悩みながら働いている
ママ美容師たちの存在を知ったから。
完璧じゃなくてもいい。
無理をしなくてもいい。
生活を大切にしながら、
美容師という仕事と向き合っている人たちがいる。
それを知れただけで、
心が少し軽くなった。
また美容師をやってみたい。
その気持ちが出てきた今日を、
大切にしてみようと思う。
もし今、
同じように迷っている人がいたら、
その気持ちをしまい込まなくていい。
話を聞くだけでもいい。
見学だけでもいい。
気になっています
その一言からで、大丈夫です。
今日のこの想いが、
誰かの背中をそっと押せたら嬉しいです。
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