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アペリティーヴォ恵比寿のブログ

恵比寿のイタリアンバール&キッチンによるアペリティーヴォ文化の探求と日常

Stanislao(Stanko) Radikon スタニスラオ・(通称、スタンコ)ラディコンをいつかは訪ねてみたいと思っていた。噂の頑固おじさんがどういう人なのか確かめてみたかったからだ。今日は午後に時間ができたので、マンザノからコルモンスを抜けて、
ノヴァゴリツィアにつながるワイン街道沿いにある、あの有名なラディコンのカンティーナを探しに行くことに。
探しにいったのはいいが、迷うこと30分。通常大きなカンティーナなら必ずある、看板らしいものは全く無く、細い道の奥にあるわかりずらーい、普通の家、住所としてはこの1軒しかないのだが、どうみても普通の家にしか見えず、引き返す事3回、やっぱりあの家しかないと、勇気を出して効いてみる事に。

僕「エ クエスタ ラディコン???」 あの~?ここラディコンですか?
白いランニングを着たおじさん「スィー」

日本から来た事を伝えると、日本人はたまに来るらしく、慣れた様子。気持ちよく、カンティーナを案内してもらえることに。
この普通の家みたいな感じて、このおじさんが、あの有名なラディコンなのだと、あまりの素朴さと知名度のギャップに驚いたまま、地下に案内された。
今や「Radikon (ラディコン)」といえば世界的なネームバリューを持っている作り手。このランニングシャツを着たおっさんが、まさにスタンコ・ラディコンなのだ。

素朴な感じだが、ちまたの噂では、実は非常に細かい計画性と工夫を凝らして、天才的なセンスで他にはないワインを作り出してしまうらしい。
DOCなどの認定期間など目もくれず、自分のやりかたで納得のいくワインを少しだけ作る。芸術家のようであり、僕的には、ワイン界のパンクといいたい。
「アナーキー!!!」
彼の独創ぶりは、ぶどうの育て方に限らず、空気との接触面が少ないボトルの開発、ラディコン・グラスのデザインなど見た目からは想像できない才能の持ち主。
おまけに、生産量の80%を超える白ワインは、収穫から6年後にしかリリースしないというかなりリスクの高いこだわりぶり。残りの20%は10年後にリリースというから驚き。
商業主義に走るワイン業界の中、頑固じじいとしかいいようがないが、その裏にかくれた仕掛けや工夫を見れば納得できるというもの。
そんな中、息子さんが経営に入り、セカンドラインなど近年はじめたとのことで、収穫からリリースの早いフレッシュなタイプにも取り組んでいるようだ。世代交代はいなめないが、お父さんの拘りは引き継いでほしいものだ。


↑気前よく、完成前の段階のワインを樽から注いでくれるスタンコおじさん。
4年も経っているのにまだ完成していないのだそうだ。

白ワインなのにめちゃくちゃ色が濃い、殆ど茶色がかっている。
テイストは、シェリーを飲んでいるかのようなドライ感と酸。


箱詰め倉庫。地上階はふつーの家なのに、地下のカンティーナは以外と広い

地下は岩になっている。土壌の地下層はすべて岩で炎天下が続いても、水分を保っている。セラーの床もタイルが引いてあるものの、軽く砂を下に巻いて、適度な湿度が上がってくるように自然に設計されている。もちろんクーラーなどは一切使っていないが、真夏でも19度、真冬で11度になる。


8割が白ワインだけに、赤ワインは遊び程度といいつつ、ピニョーロやメルローなどの自信は相当なもの、10年寝かせてリリースとは、リスクを負うにもほどがある、頑固さと拘りには天才的な裏付けが。



↑樽にテキトーーー!!な感じでチョークで品種が。大丈夫ですか??
品名"JAKOT"トカイを反対から読むとジャコットと読める。
この辺が偏屈物パンクなんだなーー。こういうところが好感持てる。
↓ラベルには、フリウーリヴェネチアジューリア産なのに、VENEZIA GIULIAとしか書いていない、この辺が、彼らが、フリウーリではない、ヴェネチアジューリアの地方の出身であるということと、スロヴェニアにルーツがあると主張している感がモロに現れている。DOCやDOCGの認定主義に反発している感もうかがえて、好感度UP!!

↑思わず購入したイタリアで◎◎ユーロもする白ワイン。OSLAVJE SELECT
◎葡萄品種:シャルドネ40%、ピノ・グリージョ30%、ソーヴィニヨン30%
化学薬品を全く使わない栽培、白葡萄にも醸し醗酵を行い、収穫されたブドウはゆっくり時間をかけてマセラシオン、白ブドウもスキンコンタクトで十分に色素・旨みを抽出します。そのためか、白ワインの色が茶色ぐらい濃い色!その後、オーク樽で熟成され、ノンフィルターで瓶詰め。二酸化硫黄無添加。


これも飲め、あれも飲めと、とうとう、地下で樽から5品種、上のテイスティングルームというか、、自宅のテーブルで6本も空けてくれた。これは昨日空けた、2日前に空けた、これは、、1週間前に空けたと、全部覚えている。長期熟成だけに、それぞれ、数日前に空けた物の方がまろやかになっている。

父の友人に頼まれていた、かの有名なラディコングラスを手に入れに行ったわけだが、結局在庫もなく、イタリアでも手に入れる事ができないとのことで、ゆずってもらえなかった。どういうこと~~?????!!!!!!
作った本人のところにないなんて!!どこいきゃーいいんだ。
益々欲しくなったところで、退散。
こんなおやじがまだまだ、ワイン界に存在していることで、売っている僕らも誇りを持ってバールができるというもの。今頃、ベンツでも乗り回しているのかと思っていたが、どんなに有名になっても商業チックにはならないランニングシャツのスタンコおじさんをリスペクト。