12年ぶりの再演ってもうそんなになるのか!
(大劇初日の二階席で、ワタダン瞳子の濃ゆ~い並びで観たあの日から)

あぁ、フレッシュな宙組の若さが眩しいよ!<いいわ~

キムシンの壮大なテーマは、時を経た今の時代にももちろん色褪せない。
それどころか、タイムリーとすら思えるのがちょっと胸に刺さる。
<戦いは戦いを生むだけぇ~~

で、物事はあるべき道を進むもの、なのね。

そして、もうひとつ。

「この世はいつも不公平~~~」も、すご~く今を映していて苦しいよ。

いつの世も、戦い・虐げられ・苦しみ・死んでゆく。<若い人が!

そんな変わらぬ愚かさと、それでも真実を愛を平和を求める人間を描いていて、改めて泣いた。

座付き作家が書いてるわけで、当然細かいところは初演キャストに充て書き!のところを、再演でどう魅せるか。
これもまた宝塚の面白味、醍醐味。

初演時は何と言っても、湖月わたるの「生スフィンクスですか?!」なナイルの流れより壮大な被り物のインパクト!
(これが愛じゃないなら何ですか?そっから始まる被り物王、大好きワタルさ~ん!)

それが、なんだか今回シュッとして、全体的にスタイリッシュに爽やかなですけど!!
<さすが、まぁ様~~何かぶっても超美麗だ

甲斐先生がたった一晩で書き上げたと初演時に言ってらした、楽曲は本当に素晴らしくて
それが、今回まぁ様のクリアな歌唱で、歌詞の一つ一つが沁みて来る、深い感動が!

若い宙組の中で、色気で気を吐く美味しいとこもってくのが真風くんよね。
組替えおめでとう!と私は言いたい。

良かった、二番手は黒光りしてナンボ。
色気と妖しさを磨いて、いつか真ん中で真っ白になる時に備える。
(裏の黒を磨いておかないと白に深みが出ないんだな)
貴重な黒光り時代をこれから、宙で堪能出来ると思うと嬉しいな。

暗転前にナイフをチロリと舐めて魅せた初代のケロちゃんウバルドのダーク(実の妹にも暗い情念?って程)が印象的だっただけに、今回心配だったけど。

真風くんらしい、激しさと大きさ、灼熱の「情」で、負けてない!
何とも大らかな色気と苦悩を出してて良かった。
<でもちょっと健全なのは人柄の良さか、ソコがイイぞ(^_^;)

で、アイーダは娘1の実咲凜音ちゃんなのね。
骨太な娘1は素晴らしい!お歌もいいし頼もしいな。苦労人の瞳子ちゃんの凄すぎた演技を一度切り離して、新しいアイーダを構築したんだなぁと。

エビラファラオや鳩ちゃん一樹さんも大元気でこれも本当に持ち役当たり役!懐かしい!

この12年で何が一番変わったかって、それは…

やっぱり衣装の素材よね!!

軽くて美しくてしなやかで超豪華なのに、着ていて全然楽そうな。
役者さんのご苦労はもちろんあるでしょうけれど、ふわぁ~っとたなびく生地に泣けた!
こんなトコロで繊維業界の発展に泣けるなんて素晴らしいよ。

当時はアムネリスが歩いてくるだけで、ジャラジャラジャラジャラ、出る前の袖から聞こえて解ったくらい。
ダンちゃんは綺麗だけど金の鯱みたいに重い衣装で辛かっただろうと思うわ。

今回、怜美うららちゃん(若くて強くて可愛いね)も、さらなる豪華さなのに、しなやかに着ていてそこに驚いたわ。
<お歌はもともと…ダンちゃんも…ま、違うとこでまた、ね

ラダメス将軍のお衣装もそれは同じ、さらにはバックのエジプト軍人やら女官やらの衣装まで今回はギンギンギラギラ!
久しぶりに、たまに目を閉じて休めないと疲れるくらいのギンギラ!<最高

王家伝承の首飾りが、そもそも衣装のギラギラで掛けてもよく見えないくらいギンギラだから!

この豪華さがチケット代の元取った感を倍増するんだわ。
余所じゃ絶対観れないものがここに!

重く壮大なテーマを観客に突き付けるラスト。

男は愛する人の為に死ぬことを望み、愛する人には生きて欲しいと願う。
でも女にとっては愛する人と共に死ぬことが愛なんだよね。

全く考えが違うのにお互いを求めるのが男と女。
<そこは矛盾を描いてもどうしようもないけどイイゾ

ワタルラダメスの愛の苦悩とガッカリ感(何で、何でいるんだ!的な)は、今回のまぁ様は割とサラリめですが…

二人の魂がそこで永遠となり、昇華するのは本当に綺麗、美しかった!

だって、ワタルん時は真に迫る、暗闇でうごめく白ライオ…ホントにホントにホントに…○士サファリ…になってたもんねっ!
<もういっそ噛み殺されたい!これが愛でなくて何ですかっ

愛の深い苦悩が大好物な私、本当にこのラスト大好きです!

ってことで。<ええっ

つまりは、王家は今回の再演で、しっかりと宝塚の貴重な壮大な「お宝演目」になったってことですよ。

いいないいな、再演っていいな~♪
星ガイズも楽しみっ。