ああああ、もうなんてツボ、いやツボなんて言葉じゃ表せない。
(好きな人が好きな脚本に出る幸せ)

結局、私全部で6回も観ちゃったよ!!時間が許すならもっと行きたかった。

だって、どの曲も素敵、絶対に忘れないように、ずっと全曲を口ずさめるくらい、しっかり覚えたかったんだもの。

そうじゃないと、再演まで待っているのに辛いから!

もちろん全部良い曲だけど…

特に、私はラスト近くにリカポーラの歌う「What a Guy」が大好きだった!
このシーン、照明が西陽が差し込む夕暮れの部屋ってとこがまた泣ける。
秋のさざ波のように穏やかに、しみじみと愛する人を想う歌が素晴らしいよ!
(お帰りなさいと言う代わりに、100万回のキスをするわ…ってうううっ)

あとは岡田エリオットがポーラの娘ルーシーに歌う「I Can Play This Part」なんて、もう滂沱の涙よね。
(君の父親役をやるのは僕だから、もう募集を打ち切って、と、ここもまたうううっ)

二人が恋を意識してそれぞれの部屋で歌う曲も可愛いし。
MYルールをぶつけ合う曲も圧巻!

そうそう全部が違う曲、じゃなくて、いくつかの印象的な同じメロディーを歌う人や歌詞を次々に変わって聴かせる手法リプライズなのもいい。
(客の印象に残って、後から思わず口ずさめるミュージカルの良いトコロ)

で、何と言っても最高なのはラブソング「Poula」のタンゴを二人で踊るシーン。

ああっ、久しぶりに観たよ、リカちゃんのタンゴ!
うわ~~!跳ね上げる膝から下がなが~~いっw

エリオットがキメッキメで歌う、この曲。
コミカルだったり、ダンディーだったり。
これも劇中劇のように、演じて歌って踊ってるからエンターテイナー岡田さんの見せ場よね。
(制作発表の様子で、どうやらリカさんが男役の格好良さを伝授したとか!そりゃ素敵なはずだわ!)

紫吹岡田コンビの息はますますヒートアップして、台詞の応酬だけじゃなく、キスシーンもチャーミングでお熱い。
すごく熱烈なのに、可笑しくて可愛くて上品なのが、この二人の良いところ!

特に平日ラストでもある21日金のソワレは、岡田さんがスイッチ入ったみたいにぶっ飛んでて<壁ドンも爆音

リカポーラの芝居を受け、いちいち小さくモノマネまでして返すコメディアンっぷり。
あまりの面白さに会場も大ウケで、(最後に笑ったのは…のとこで)甘い空気にすぐ戻るのがちょっと難しいくらいにリカさんも吹いてて可愛かった!

何回か観てると、色んな変化、人間だもの、な、こういうシーンも観られて嬉しい。
岡田さんのハイスピードなテンションにグイグイ引っ張られ、ますますアクロバティック?!
エリオットが右腕だけで全てを支えて、キスしながらポーラ仰け反って空中に三本の腕が彷徨ってる大爆笑!

千秋楽には、長く長く、仰け反ったまま頑張る二人に会場から思わず拍手が湧いたくらい。
<コメディってホント素敵、会場との掛け合いのような所があるんだね

ぶっ飛んでた金曜とは対照的に、楽はもう、舞台全体が丁寧に丁寧に。
皆さんが作品を仕上げるように演じていたのが印象的だった。

あ、アドリブらしいところはまったくないけど(そんなのなくても全く完璧に面白いニールサイモン)
ほんの一瞬、中尾クロスビー夫人が捌ける寸前に、遠藤瑠美子さん演じる妊婦なお母さんが押す乳母車に小声で
「可愛いベイビー?」と呟き、それに瑠美子さんが「ハイハーイ」ってのが微笑ましいかった。<それも楽近くから

そうそう、瑠美子さん、ホームズ2にも出ていらした、ダンスの上手な女優さんで嬉しい。
他の出演者さんたちももちろん凄い、上手い人しか出てない大人ゴージャスだ!

舞台のつれづれを思い出してたらもうキリがないのでこの辺で。<胸にしまうよ宝物

で、千秋楽はもちろん最初からのスタオベ、何回ものカーテンコールの果てに紫吹(リカ)ポーラが「幸せです~~!」と叫んでた。

本当のこの一言が劇場を包んでいたんだと思うわ。<しあわせ~

そして、スタッフの皆さんのご苦労に触れ、大がかりな回転盆のセットは何と「人力で」回していたことをリカさんが教えてくれた。
<ええ~~っ、と観客から驚きの声が!

豪華な14名にも及ぶオーケストラの皆さんもテーマをダイジェストで演奏したあと、全員が舞台上に出てきてくれたのも超嬉しい。
後から演奏するお姿しか観てなかったからってのもあるし、演奏しながら手を振って下さったり、とすごくサービスしてくれてたのも素敵。
お顔を観て、拍手して、感謝を伝えたかったのよね。

そして岡田さんも「言いたいことは全部今、ポーラが言いました!」って、最初のつかみから大爆!
<優しいお人柄の出る、素敵なご挨拶でした

最後の最後にようやく出て来て下さった演出のマキノノゾミさん。
<すごく背が高くて、素敵な方~

マイクはもちろん入ってないから、会場中がシーンとそのお声を聞いたら…

これまた、たった一言。

「ニール・サイモンが大好きなので、幸せでした!」

ああ、本当にそうよ、私も!私も幸せ。
<出てるほうも、観てるほうもソレに尽きる!

その幸せが劇場中を包んでたのね。
ありがとうございます!

映画「素足で散歩」も(もちろんモノクロだよね)テレビで観てるし、グッバイガールも何度も映画館に通ったし
加藤○一事務所公演でもさんざん観たし、長い年月、日本で観られるニールサイモン作品はたぶんほぼ観た気がするけど。

いま、この舞台がその中の一番になった。

そして、ロマンスに最弱なのは、この私だった!<笑