※再演ですが私は初めてだったのでかなりな興奮長文語り、バレOKの方のみご覧下さい
(去年の大型台風に見舞われた日に)初演をご覧になったお友達が偶然にも数人いらっしゃって。
<外は嵐でもハートは相当あったかだった模様
その全員の方から絶賛オススメされ、次は是非!とお誘いを受けていたので、早めに再演になって本当に嬉しかった。
もう青山円形って、この上ないくらい観客に取っては贅沢な舞台ですよね。
五列しかなくて、しかも高さが40センチぐらいしかない丸い舞台がごくごく近くて。
俳優さんの吐息まで聞こえる。<ああっ
幕開け近くのパブ・ショータイムの場面。
白い煌びやかな背負い羽(後にナイアガラまでちゃんと付いてる)を付けた館様のショー演技が弾ける弾ける!<さっすがコンボイや~
今回、館様がお客様のお膝にお座りになる付近(通称館様席)のごく近くだったため、もう最初から興奮MAX。
<嬉しすぎて、自分の足もとに落ちた羽拾うファン
ヅカOGの建守さんがオスカルになって登場し、舞台がさらに盛り上がると。
館様、私の目の前で文句言いつつお水飲む~。<笑
ここ、主人公である勝也の元同僚、後輩の開いたお店って設定なのね。
音楽劇って、台詞のほとんどを歌に乗せるようなミュージカルと違って、もっと芝居寄りで、物語りに入りやすい感覚。
音楽監督は尾崎亜美、曲はすべて70年代後半から80年代にヒット、または何かしらのCMソングとしてタイアップされていた彼女の曲ものばかりで、かなり広い世代が口ずさめる。
内容も、ハッキリとはさせてないけれど、まだ学生運動の残り火が残っていた1970年代~中盤ぐらいな匂いがしてて。
<衣装もいかにもな当時の大学生、単色シャツがズボンにイン
これがね、嬉しいのよ、マジで!
(私自身はほんのちょっとだけ下の世代だけど、そういやまだ大学の入り口に過激派立て看立ってたもんね)
これだけでも泣けるのに、そこに切ないドラマが展開しちゃ、もう大変。
しかも舞台にマジ近いから、笑ったり泣いたり恥ずかしいんだが我慢出来ない。
いや、近いっていうよりもう目の前。
浅いすり鉢みたいになってる客席だから、居酒屋シーンなんかになると、座布団に座った三木さんがモロ目の前に!<真正面ラッキー席狂喜
そして、背中を向けて、背中越しに舞台奥に芝居が移るんですけど…
デートの相手、ピアノ教師の広美さんに話しかけて、クスクス笑って、ドキドキしているところまで見える、つか近いよ!
<超ラッキー美味し過ぎ
いいんでしょうか、私にだけささやいてるみたいに聞こえますが。
生ダイレクト三木声が。<あああああっ
あの細い身体から、直接出るとこ見る感動。
声優さんのお仕事の凄さは、多少なりともファンとして解っているつもりだけど、実際の身体ごと(いや別モンじゃないけどね)いつもの息使い、いつもの声の感じ、いつもの三木眞一郎という役者がグワッと身体を持って目の前に現れて、胸がギュンと痺れたよ!
離婚歴のある、冴えない痩せたサラリーマン「勝也」として、そこにいたミキシンがなんとナチュラルだったことか。
主演舞台はこの再演で二回目なのに、すごく進化していたと、初演を見た友人が口を揃えて言っていたけれど、初めて見る私にとっては、もう勝也が乗り移ってるんだなぁ、と思えて、何の心配もなくス~ッと物語りに入って泣けた。
ピアノを習うことで、空虚な日々を埋めようとしている中間管理職の男が、先生と恋をする。
大人のハートカクテル、いやShall We Dance かと思いきや…
もっとずっと真摯で人の心の深淵を見せる深い物語りになってる~!
広美先生のピアニストとしての挫折。
勝也の会社の雲行きも怪しくて。
そんな時(初めてのデートのレストランで)「楽しみましょう!」と勝也が言うんだよね。
中年男の包容力、惚れてまうわっ。<惚れてるけどね
夢の天使達が歌う(笑)「FOR YOU 」にぶわぁっともう何だかボロ泣くトコロじゃないのに泣いちゃう。
だって歌が…良過ぎるんだもん。<ソコ大事
CMソングだったから、或る程度の年ならみな知ってるはずなんだけど
尾崎亜美にはもう一曲、「My Song For You」があるし(もちろんこれも後から出てくる)
間違われやすいけど、この楽曲は卒業ソング、私が一番スキな曲なんだよね。
<胸が痛くてギュルギュルするよ!
そしてサビの歌詞が凄くイイ!<載っけたいくらい
(これ、東芝EMIで出してるからYOUTUBEにも上がってない~)
だってピュアな恋を歌わせたら日本一な尾崎亜美、絞られないワケないじゃないか!
テーブルでの会話。
そこで語られる勝也の過去、高校の同級生への初恋が実っての同棲時代。
やがて彼女が時代の残り火のような学生運動の世界へのめり込むことで迎える別れ。
それらが同じ舞台の上で自然に展開するのが素晴らしい。
近い舞台だと視線を動かさずに、現在と過去の二人を一緒に見ることが出来るんだね!
役者さんの演技で、まるでズームアップするみたいに自然に時を飛び越えるのが凄いよ。
若い勝也として登場するのは花柳輔蔵さん、踊りの世界の御曹司さんってことで、途中のお遊びでチラリ、と踊りの「手」を見せてくれて嬉しかった。
心優しい、一途な勝也がそこにいて、舞台の後の方に今の勝也(三木さん)が、ものすごく優しい眼差しでそれを見つめているのが見える。
若い勝也を見つめる今の勝也が、滂沱の涙を流しているのを見て観客はまた涙を絞られるんだな!<ううっ
今ならばきっと「めんどくさい彼女」ってことになるのかも知れないけれど。
携帯すらない(下手すりゃアパートにもない)、若者が生きにくい時代に必死で生きてる二人の不器用さが心に迫るんだよね。
そして、それはいつの間にか彼を取り巻く現代のリストラ、不景気、の時代へと繋がって、勝也の会社の計画倒産へと流れてゆく。
その辺りの流れが自然で、主人公を取り巻く扉座の芸達者な(いろんな人が楽器弾いて歌う!)役者さんの演技に導かれて、観客はスイスイグイグイ、引っ張られて…
後半からは一気に今の勝也、中年男の意地と人間として忘れてはならない大事なものは何なのか、考えされられるシリアスな物語りになってゆく。
伴さん演じるキャリアウーマンの選択、柳瀬大輔さん演じる後輩パブオーナーの包み込むような大らかさ。
なんだかもういろんな人の生き方がそれぞれきちんと立って見えて来て。
この流れがあればこそ、胸に迫る舞台になったんだな~と思うわ。
別れて数年後、雨降る道端で昔の彼女が倒れているのを見かける。
(路上でビラを配っているってトコロが映画「追憶」のラストを思い起こさせて泣ける~)
そこで、昔の自分は彼女を抱き起こせずに通り過ぎてしまうんだけど、今の勝也は(回想シーンで)しっかりと彼女を抱き起こして歩き出す。
ピアノの先生が差し掛ける傘が、しっかりと勝也を雨から守っているのが印象的。
各所で「WORK IN THE RAIN」って曲が本当に上手く使われてる。
まるでこのお芝居の為に作られたとしか思えないくらいに。
(CMタイアップ曲だったみたいですが)
それだけじゃなくて、勝也への想いを込めて館形さんが、研ぎ澄まされた肉体と精神で踊るシーンも圧巻。<息も出来ない緊張感で見る~
「春の予感」「天使のウィンク」と名曲がもうゾ~ロゾロ流れて、聴いてるだけでもドキドキするのに、「漂流者」が出てノックアウト。
さらに「風のライオン」でとどめを刺され…
最後の最後、「オリビアを聴きながら」では、素敵な観客へのスペシャルプレゼントが待っているのね。<まさか、まさかの連弾!
確かに、ミキシン1小節にワンコードしか入れられてないけど!
<大爆シカタナイネ
なんとか、なんとか弾いてるのは勝也ですから、コレでイイ。
踊る三木さんの軽快さ、泣いて笑って、いろんな顔を見せてくれて、あの身体から出てくる声はやっぱりアノ声で…
どんなに聴いたか解らない「アノ声」で叫ぶ!素晴らしい!<号泣
三木眞一郎という主演舞台役者に出会えて良かったと心から思えた、素晴らしい舞台でした。
千秋楽に行った友人のお話では、尾崎亜美さんがカーテンコールに出ていらして
「見てくれた方があと3人ずつ連れて来てくれれば再々演もあるかも?」と仰ったとか。
そりゃ、もう行きますよ!友達誘ってまた泣きに!<笑
と、ちょいと最後に余談ですが…
こういう特定アーチストのヒット曲で構成されたミュージカルって、たしか20年まえぐらいからあって。
最初はビリー・ジョエルのヒット曲で作ったオフ・ブロードウェイのが最初だったような?
(来日しなかったから内容は知らないけど)
その後、アバのマンマ・ミーアが大ヒットして、いろいろ作られるようになったのかな。
(日本でも今、帝劇で○ーミンのがやってるねぇ)
ソングライターとしても、いわゆる歌謡曲のアイドル、歌手の人達に素晴らしい曲を提供して見事に音楽界を彩ってくれた尾崎亜美と言うアーチストを私は本当に尊敬してる。
ご本人(あとご主人の小原さんも)のお人柄もあるのでしょうが、アーチスト然としたところもなく、ラジオなどでも気軽にキーボード一本で生で弾き語りをサラリとしてくれる貴重な存在ですよ!
80~90年代の、特にタッチでしか代表曲が出て来ない岩崎良美(ヨシリン爆)の歌唱が一番輝いていたのは一連の尾崎亜美提供作品だったし。
<このゴールデンコンビ、好きだ~!
アイドル歌謡のコアファンを今でも唸らせる金井夕子さんへの楽曲も含め、昭和歌謡のライブセッションで一度コピーしたい、ってくらい尾崎作品大好きです!
空箱じゃ名曲ごめんねダーリンからマヤマヤビーチまで延々ヨシリン祭りで何時間でも歌っちゃうよ!<他人の迷惑気にしない!
尾崎さんが音楽監督として、舞台に関わってくれて、こういう形でまた名曲を新鮮に世に送り出して下さるのは素晴らしいし、とっても嬉しい。
それを実現してくれたのは演出の横内さん!素晴らしい舞台をありがとうございました。
