いつだったか、そして何の話をしていてそちらに流れたのか。
ああ、腰痛の話だったかな。小さい時は大人が腰痛でも抱っこしてくれとまとわりついた子が、年頃になったら相手してくれない、みたいな(まあ、そうだろうな)。
数年前、少し年上のセレブ女性が、自分の誕生日にどうしても娘(当時高校生)にハグしてほしくて
「プレゼントに百万円の指輪をくれ、無理ならプレゼントとして私の言う事を聞いて」
というような要求をしたことを無邪気に仰ってて、私は、非常に曖昧な笑みを浮かべるのみでした。
既にコロナ禍に突入したあとの出来事で、マスクをしていて本当に助かったという感じでした。
その子が富裕層家庭の娘で、仮に毎月10万円ほどのお小遣いが与えられていたとしても、それを貯めて百万円の指輪を買うのはなかなか難しいでしょうし、お小遣いというのは子供が子供のために使うべきであるし、なにより、仮にそれで百万円の指輪が購入されたとして
「結局それ貴方(セレブ女性)のお金で買ったんでは…」ですし。
ええ、わかっておりますよ。
セレブ女性か、絶対に実現不可能なミッションとの二択で、実質娘に自分の要求を受け入れさせようとしているのだということは。
まあ、本人がそれで得たいものを得て満足なら(娘さんへの抑圧とか、娘さんがその抑圧を学習して他者に行うかもしれないという教育としてのマズさを棚上げすれば)他人が口出しすることではないけれど。
それ、虚しくないんかな。
と思うのは、子を持たない人間の感覚なんですかね。
というのとは別に、こういう場面で引き合いに出されるのが、ネックレスとかイヤリングとか時計ではなく指輪が定番であるというのは興味深いです。
誰かの自分への愛のようなものは、指輪で測られるのですね。
エンゲージリングの影響でしょうかね。
一方で、私は百万円の指輪をネットで検索して
「…いらねぇ」と小さく呟いた次第です。
良いものなんでしょうし、まあ、美しいのですが、私のためのものではないですね。
ということで、最後に私のための指輪を貼ってこの駄文の締めといたします。
