"この数にとっては,「2乗する」という操作と「1をたす」という操作が同じ" って楽しいですね!
— 結城浩 (@hyuki) 2021年1月4日
y = x^2 と y = x + 1 の交点のようにも見えてきますし、もっと式変形をして、(x+1)(x-1) = x にしちゃったら「1足した数と1引いた数を掛けたらもとに戻る数」にも見えてきました。 https://t.co/MNKR3nXH14
みなさま、ご無沙汰しております。
巷では相変わらず新型コロナは収まらず、緊急事態宣言も再発された昨今、ワタクシがなにをしとったかというのをここに開陳したいと思います。
きっかけは、Twitterを徘徊していて出会った、上の呟きでした。
元々は
「x²=x+1となるようなxの値は?」
という問題があり、その解法の解説のあとに
「元々の式を見直すと『二乗することと1足すことが同じになる数』って、よくよく考えるとなんだか面白いよね、実際に解を当てはめて確かめてみよう」的なコラムが載っている問題集があるそうで(ほしい…)。
結城浩先生はさらに、関数グラフ上での振る舞いなんかにも触れられておりまして
「これならすうがく3才児のワタクシにもなんとかなりそう!」などと思って、ひたすらグラフを描いておったわけです。
ですが、そのグラフを公表する前に、実際に冒頭の問題を解いてみましょう。
まずは、そのままでは扱いにくいので、右辺を左辺に移項します。
x²=x+1
↓
x²-x-1=0 (両辺に“-x-1”を加えています)
次に、解の公式(そもそもなんでこうなるの?みたいな疑問はひとまず置いといてください。リクエストがあれば、後日別途記事を書きます)を使って計算していきます。
x²-x-1=1×x²-1×x-1ですので
この式ではa=1,b=-1,c=-1となります。
これを公式に当てはめて
x=-(-1)/2×1±{√(-1)²-4×1×(-1)}/2
↓
x=1/2±(√1+4)/2
↓
∴x=1/2±(√5)/2
※最後の行は本来( )は不要ですが「分母に√はかかってないよ」という意味で記載しておきます。
となります(アア、フォント揃えないと分かりにくいけど、もう画を作るのしんどいのでこれでいく!)。
これだけできたら、まぁ、テストでは点がもらえるのですが、ちょっと加工すると、色々世界が広がるので、しばし見て行って下さいな。
というわけで、元の式に戻り
x²=x+1=y
と置きますと、=で繋がっている3つの式は共に等しいので、2つに分けて
x²=y
x+1=y
という風にも書けます。
y=から書いた方が見慣れた感じになるかな。次のようになります。
y=x²…①
y=x+1…②
ここで、唐突ですが①、②をグラフに書いてみますと

こんな感じで、赤い点2箇所でグラフが交わります。赤い点のxの値が、最初の問題の答えという訳です。
確かめるために、x=1/2+(√5)/2とx=1/2-(√5)/2のところに赤い線を引いてみますと

ちゃんと線上に交点が乗っかってます(あ、y軸の位置ズレてますね、失礼)。
当たり前っちゃ当たり前の話ですが、元の等式を移項や変倍で変形させても同じようなことが成り立ちます。
二次方程式を解くために移項した形を
x²-x-1=0=yとして2つに分けた
↓
y=x²-x-1
y=0
の関数グラフでも

元の式の両辺をxで割った式
x=(1+x)/xを=yとして分割した
y=x
y=(1+x)/x
の2つの関数でも(ああまたy軸がズレてるわ)

もう一種類だけ、元の式の両辺の逆数同士も等しいはずなので
y=1/x²
y=1/(x+1)
としてグラフを描いても

交わる高さ(yの値)は違えど、全てx=1/2+(√5)/2とx=1/2-(√5)/2の2箇所で交わります。
「え〜ホントぉ?」
という人もおられるかもしれませんので、今までのグラフ全てとx=1/2+(√5)/2とx=1/2-(√5)/2の直線を1枚のグラフに表示してみますね。

ちょっとごちゃごちゃしてますが、それぞれちゃんと交点が2直線上に乗っかってます。
でも、色々形を変えて見比べてみたけど、やっぱりこれが見やすいですよね。

y=x²-x-1とy=0は、x=1/2+(√5)/2とx=1/2-(√5)/2で交わりますよっていうのが。
なので、これからはこれを基準にお話を進めます。
さて、x²-x-1=0となるxは2つあるので、グラフ上では2箇所で交わるわけですが、1つしか答えがない場合はどうなっているのでしょう?
例えばx²=0なら、普通に考えて、xは0のみですよね。
これを
x²=0=y
↓
y=x²
y=0
と分割して、グラフ上で関係性を見ていくと
さらに、x²-x-1=0に似てるようでちょっと違う、x²+x+1=0の場合はどうでしょう。
ここでは計算は割愛しますが、この式のxを解の公式に当てはめて計算しますと、√の中身が負の数(-3)になってしまいます。
√ナントカは二乗するとナントカになる数、という定義なのですが、普通の数は二乗すると必ず正の数になる(たとえば(-1)²=-1×-1=1ですよね)ため、日常的な感覚では「二乗して-3になる数なんてないから、答えはないよ」となるわけです。
まあ、たいへん。
そんなたいへんな状態を、関数グラフにしてみたらどうなるのでしょうか。
y=x²+x+1
y=0
としてグラフを書いてみますと

交わることも接することもないのですね。
みたいに、2次方程式を2つの関数で視覚的に描くこともできるのですよ。という話でした。
次回は、解なしで交点のなかった
y=x²+x+1
y=0
も、別の世界では実は交わっているのですよ、という話ができればと思っております。
よろしければ、また見に来てくださいまし。

