お客様にそう言われると、お茶やら珈琲やらワインやらを好きで売ってる方はけっこう困るみたいです(※海月亭調べ)。
オススメできないようなものは取り扱ってないし、そのお客様の嗜好もわからずに自分の趣味を押し付けたり、とりあえずよく出るものを勧めたりするのもな…
というような葛藤の末に
「どういったものがお好みですか?」
とたずねてみたものの
「オススメをきいてるんですけど」
と、若干キレ気味の答えが返ってきたりすると、ちょっと心が折れそうだなぁ、と他人事ながら胸が痛みます。
しかし、一方で「お好み」を尋ねられた方が困る気持ちも、少しはわかるのですよ。
世の中の大半の人は、そんなにハッキリと自分の好みを意識していない(実はハッキリと好みを持っていてマッチしないと不満を持つんだけど…)、またはそれをハッキリと伝える習慣があまりないように思えます(※ワタクシ個人の印象で事実と異なる場合がございますので、あらかじめご了承下さい)。
それとは別に
「オノレの無知を曝すカッコ悪さに耐えられないので、手の内は見せたくない」
的な自己防衛行動として、ひたすら頑なにオススメを聞くという行動に出る人もありそうです。
ムムウ…
客側が何の気なしに「オススメ」を聞くように、お店の方も他意(例えば客を値踏みしようとか)を持って「お好み」を尋ねられるわけではないので
「実はよくわからない」ならそう答えちゃってもいいのです。
すると、真面目な販売者さんなら、もうちょっと具体的なキーワードに結び付きそうな質問に切り替えてくださるはずです。
例えば、予算はいくらぐらいとか、一緒に食べるお茶請けやオツマミはどんなものかとか、或いは香りや味の好き嫌い(お花系好みかフルーツ系好みか、酸っぱいのは苦手がどうか)など。
または、商品の特徴を事細かに説明してくださるかもしれません。
それでもよくわからなかったり、ちょっと違ったな~というものを買ってしまうこともありますが、そのうちだんだんお店の方の言わんとするところがわかるようになり、お店の方も的確に好みのものを勧めてくださるようになってくるはずです。
対応のいいお店ならたぶん。
「オススメは何ですか?」
と尋ねるのは、それぐらいになってからでもいいんじゃないかしら。
と、近頃、いつもの珈琲屋さんで
「今飲み頃のイキのいい豆はどれですか?」
とわかったようなわからんようなことを言うようになったワタクシは思う次第です。