おやつの時間は夕方4時頃だった。
夕飯のご飯が炊きあがる時間だ。

おやつはケーキでもなくメロンでもない。

塩にぎり飯だった。

炊きたての、あぢあぢの白飯を母が手に塩をまぶして
むんずむんずといくつも握り、
ピラミッドのように盛っていく。
流石の母の手の平も赤くなっている。

塩にぎり飯のピラミッドからは、
湯気がもうもうと出続けている。

猫舌だが、あつあつのうちに口に頬張る。
うまい。夏は特に美味い。
子どもながらにして米の美味さを知った。

最近、我が子におにぎりをせがまれるので
塩にぎり飯を作ってあげた。
海苔はオマケだ。

小さめのを3個ほど、ぺろっと食べた。

やはり塩にぎり飯は美味いのだ。

ある人に「塩だけじゃ栄養ないじゃないの。
鮭くらい入れてあげたら?」と言われた。

わかってないなぁ~と
不敵な笑みが溢れそうになった。

塩飯涙飯。
空手バカ一代の感動の名場面のセリフである。

この漫画を読んだ時、母の塩にぎり飯を
味までしっかり思い出せたのだった。