幼稚園も小学校も越境していたから、
近所に友達がいなかった。
だから夏休みはひとりで遊ぶことが多かった。

学校の友達と遊べない寂しさが
無かったというと嘘になるかもしれないけれど
ひとりで遊ぶのは楽しかった。

飯場のまわりは空き地や工場が多かった。
うっそうと茂った雑草の中を探検したり、
砂山や砂利山を登ったり、
資材置き場をうろちょろしたりした。

発掘に熱中したこともあった。
この辺は埋め立て地だったからか
地面を掘ると角のとれたガラス製やレンガ製の
美しい宝石が出てくるのだ。

ある年の夏に近所に都立図書館が建った。
それはそれは立派な図書館だった。

漫画以外の本に全く興味がないわたしなのに
取り憑かれたように毎日通った。

なんであんなに図書館に通ったんだろう?

夏になると思い出す。