わたしはテレビアニメが大好きでよく見ていた。
ただ、子供向けのアニメや絵本によくあるシーンに悩まされた。
それは、子供たちの遊び場に
無理矢理ビルを建てようとする悪の建設会社。
登場するのは背広を着た施工主でもなく
ゼネコンの社員でもなく
ヘルメットに作業服を着た現場作業員だ。
あの魔法使いサリーちゃんにも悪役は登場した。
結局、悪は負け公園は残されるのだった。
わたしは、父に「うちはいつも悪役だ」と嘆いた。
父は苦笑いしながら「この仕事が無いと
ご飯を食べていけなくなる人がたくさんいるんだ」
と言った。
ある日のサリーちゃんでわたしは再び悩む。
サリーちゃんたちがボランティアで公園の掃除を始める。
すると、公園の掃除を仕事とする人たちが、
自分たちの仕事を取り上げるなと訴える。
サリーちゃんたちは真摯に受け止め
余計なお世話だったね一件落着という内容だった。
公園の掃除の人と建設作業員も似たようなものなのに、
扱いが全然違うんだなと思った。
大人になると今度は、無駄な道路工事や自然破壊のような
過剰な護岸工事など、環境問題のシーンで悩むようになった。
椎名誠に夢中になった時も、
「この工事のおかげで食べていける人がいるんだ」と思うと、
椎名誠と一緒に全力で反対できないわたしなのであった。