昔、アパッチ野球軍というアニメがあった。

現在は放送禁止のようで、お目にかかれないのが残念。

あのアニメにはプレハブの飯場が出てきてたと記憶してる。


飯場にはいつでもキャッチボールができるように

グローブとボールが置いてあった。

若い衆は仕事から帰ってきて洗面をすませ、

夕食までの少しの間、キャッチボールをする。

わたしもよく遊んでもらった。


わたしは凄まじいノーコンだが肩だけは強く、

鳶さんが日に日に距離を広げていったので、

いつの間にか遠くまで投げられるようになった。

ただ遠くに投げるのに飽きて、今度はフライを捕る練習も兼ねて

高く、遠くに投げて遊ぶようになった。


そのおかげか、わたしは小学校の区の連合運動会で

ドッジボール投げ(遠投)の選手に選ばれた。

練習中は女子の新記録を出していたので、

優勝候補とも言われていた。


夢の島で行われた連合運動会。

自分の番になって、投げるコートに入った時

ベンチで激しく動く人が視界に入る。


ラインを踏まないように確認したあと、

チラリとベンチの方を見た。

母と妹達と鳶のりきさんが・・・。何故そこに?!

なにかハンカチようなものを振っている。


激しく動揺した。


連合運動会には、わざわざ親は見に来ないのだ。


行けー!とか、ガンバレー!とか

叫び声が聞こえてくる。


全く集中できない。


あああああああ。帰れー帰ってくれー。


プレッシャーに弱いわたしにその応援は

見事に悪影響を及ぼし、2投とも伸び悩み

区で13位という中途半端な成績をおさめた。