韓国でイージスシステムを備えた艦船が完成したようです。

朝鮮日報
「あたご」上回るイージス艦「世宗大王」、今月末に進水式

いよいよ韓国海軍も最新のイージス艦を手に入れたわけです。
イージスシステムは一度に複数の目標を補足し攻撃することのできる、海上最強のシステムと言われています。
簡単に説明しますと・・・
イージスシステムとは、大量のデータを瞬時に解析し強大な戦力に変換することを指します。
本船の強力なレーダーはもちろん、哨戒機、地上基地、レーダー船、そして要は人工衛星です。
各情報源から送られてくる大量のデータを基に、複数目標を同時追尾し、さらに同時攻撃することが出来るのです。

ここで大きな疑問。
韓国はシステムの要である人口衛星を持っていません。
システム運用で最も重要なのは人工衛星から送られてくる位置情報なのですが、韓国は衛星を持っていないので戦力は半減してしまいます。
また、韓国は高性能哨戒機も持っていません。
衛星や哨戒機のような上空の情報源を持たないことは、ほとんど2次元レーダーで作戦遂行しなければならないことを意味しています。
しかし、優秀なレーダー船も持っていません。
つまり、あれもこれも無い。

ないない尽くし。
つまり、現在の韓国軍にはイージス艦を運用できる環境が整っておらず、今後改善するにしても何年かかるかわかりません。


核兵器は保有することに意味がありますが、イージス艦は運用できなければ無意味です。
ちなみに、イージス艦を保有しているオーストラリア軍は米軍の衛生を拝借することでこの問題を解決しています。
スペインやオランダは、韓国と同じく衛星を持っていません。
が、単独ではなくEUやNATOとして行動することが多いので、他国の衛星が使えるのです。

ここから私見ですが、韓国のイージス艦保有の理由は、対内的には国威高揚。
「韓国も大国と同じくイージス艦を保有したのだ!」というもの。
財政難なのに高価なイージス艦保有に対して韓国国民は怒るどころか概ね歓迎ムードなので、おそらく間違いないでしょう。

対外的な理由は・・・とその前に、韓国が置かれた立場を考えなければなりません。
<対中>
中国と韓国は、歴史的なつながりが深く、今のところ悪い関係ではない。
しかし、毎年2桁という軍備増強は韓国にとって大変脅威であり、一定の不安がある。
かといって、強い中国に擦り寄るのは、日米への配慮から出来ない。
また、反対に韓国が露骨に日米に荷担したら、中国から睨まれてしまい、それこそ危険である。
<対日>
韓国にとって現在の日本は大きく様変わりし、以前のような扱いやすい左翼主導国家ではなくなった。
現在の日本は平和憲法で軍事力を自縛しているが、改正することで軍弱な経済大国から脱却しようとしている。
今後、対日政策を間違えると取り返しのつかない事態に陥る可能性がある。
韓国には日本企業に対して技術依存している産業が多く、日本側が何らかの対策を取るととても面倒なことになる。
<対米>
次期政権は民主党が掌握することはほぼ確実。
民主党はリベラル寄りだが対外的にはかなり厳しく、国内企業優先の政策を推し進めることは必至。
韓国経済は完全な外需依存型で、ただでさえwon高で苦しい状況なのに輸入制限等で追い討ちをかけられる可能性がある。
また、米軍再編で在韓米軍は縮小され、米韓同盟は希薄になりつつある。
軍事・経済ともに韓国の影響力は弱まっており、日米中の間でますます埋没してしまう可能性が高い。

以上を踏まえて・・・
昔から朝鮮は、複雑な国際情勢の中に置かれることが何度もあり、その都度、対外態度を曖昧にすることで何とか乗り切ってきました。
現在も日米中のどこにも付かず離れずの態度を取り、それによって明確な味方は作れないけれども、同時に敵を作ることも避けられるわけで、しばらく様子を見たいというのが本音でしょう。
イージス艦保有もそんな思惑の中で選ばれた手段で、日米中に対して、いざとなったら強力な味方になり得ることをアピールしているのでしょう。

イージス艦の運用には金がかかり、韓国単独では難しいことくらい、韓国人もわかっているはずだから。

まさに苦肉の策と言えます。