最後のAさんとの2人の勤務も叶わなかった。


Aさんが熱出して自宅待機になったからだ。

結果陰性で体はとっくに元気になっていたのに、組織が厳しく部下は自宅待機となった。



運命の悪戯だ。


本当は最後に一緒に勤務する時に、

直接いろいろ伝えようと思っていたが、それは叶わずだったので、メールを送った。

それは、最後に一緒に勤務するはずだった筈の前夜に、送信した。



それは、長文になってしまった。


ひとことで言えば、


「今までありがとう」

「返信はしなくていいから」


的なことを。

いや、前回の日記で書いた内容を直接Aさんに言うはずだった内容を、メールで送信した。



僕は正直、返信は来ないと思っていた。

返信はしなくていい

と送信しときながら、返信来てるかどうか気になって翌日仕事なのに、なかなか寝付けなかったし、寝ては起きての繰り返しだった。 




そして昨日僕は出勤した。

通勤途中の電車の中で、Aさんに送信したメールの内容を読み返しては、後悔していた。

気持ち悪いメッセージではないが、嫌われていたら、メール送信しても、セクハラにあたるのだろうか……


当然自宅待機のAさんは出勤してこない。


昨日勤務中の午前中に、メールが来ていた。


長文だった。


「今まで指導していただき、ありがとうございました」


的な言葉だった。

長文だが、事務的な内容だった。

ただ、その文末には


「そんなふうに言って頂けると思っていなかったので、涙が出るほど嬉しかったです。

ありがとうございます」


とは、書いてあった。



僕も

これ以上変にとらわれてもおかしくないメッセージは送っちゃいけない。

と、自分に言い聞かせて、理性で自分を押さえ付けた。   


セクハラとして訴えられてもいけないし。






うぅ〜……





ん〜……   






うん。




これでいいんだ。




これでいい。  




















僕らはずっとこのままで


このままで


僕らは何も変わらずに


変わらずに