お気に入りだったゾンビドラマ『Santa Clarita Diet(サンタクラリタ・ダイエット)』と『Z Nation(ゼットネイション)』が打ち切り。ゼットネイションの前作的作品『Black Summer(ブラックサマー)』も本編が打ち切りになったのに観る気がせず、ゼットネイションに比べると暗いしギャップが…。『ウォーキング・デッド』も生きた人間vs生きた人間になってしまい、続きが気にならないほどつまらなくなった。
と、思っていたところ今日の第2弾……
【Maggie(マギー)】(英語版)
(あらすじ)
ウィルスにより人が『ゾンビ化』してしまう伝染病が蔓延した世界。ウェイドの娘・マギーも感染者に腕を噛まれ、感染してしまう。隔離施設の収容を拒んだ父親のウェイドは娘を看病する。徐々に"病気"が進行していく娘に苦悩し、見守ることしかできない父親と、徐々に自分を失っていくことに苦しむ娘。2人を救えるのはたった1つ…
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エイリアンも悪魔も倒すシュワちゃんですからね、ゾンビなんてもの軽い軽い!娘を救う特効薬を手に入れるためにゾンビの群れにダイビングしちゃうんだろう…って思っていたら、
ゼロアクション!
アルファからオメガまで、淡々として、悲しくて、暗い。救いはありません。感染したら治療法はなく、最後は隔離施設に収容され”安楽死”されてしまう運命。それを拒み、再婚相手との関係を壊してまで娘を必死で守る父親の姿。これがシュワルツネッガーではなかったら退屈な作品になっていたかもしれません。娘の母親である妻を失い、そして残された大切な娘をも失おうとするのに何もできない父親役の彼に涙が滲みます。もっと彼のこんな演技を観てみたいとも思いました。
ゾンビがこの作品では屍ではない、死の病になっています。この病気でなくっても、現実には偏見、差別、隔離がされているのです。それだけで、感染した人や家族の歴史は忘れられる悲しさ。一番辛いのは自分を失い、家族を傷つけ、思い出が奪われること。
シュワちゃんの演技に心を動かされた悲しくも良い作品です。