検査入院2日目。

 

ムスメの夜は早く終わり、朝も早く始まります。だいたい夜7時半には寝て、早い時は午前4時半、遅くても午前6時過ぎには目が覚めます。寝つきは良く、起床時も機嫌は良いので楽。楽ですが添い寝もせず、夜中にママを呼ばなかったらもっと楽なんですけど、これは贅沢でしょうか。

 

前夜、睡眠時の脳波検査のため、午後10時以降に寝て午前4時に起きて下さいとのお達しが。何とか頑張って10時まで寝ささず、朝の4時に起床。ベッドで寝転がっていたら『寝ちゃだめだからプレイルーム行って!』なんて言われ、まだすやすや眠ってる他の患者さんに迷惑ならないようにそっと退出。まだ消灯して誰もいない廊下をムスメと歩き、プレイルームでこっそりパズルとか暗い廊下を静かに散歩。

 

日の出を迎え、廊下に電気がついて、看護師さんが出勤してきて、(不味い)朝食を済ませ、ぶらぶら退屈していると検査前に飲む液状睡眠薬か座薬かどちらがいいか尋ねられました。

 

わたくし、選択を間違えました。

 

嫌がっても飲ませたらすぐリバースしちゃいました。

 

怒ったり、泣いたりして興奮がマックスになるとリバースしちゃうんですよねー。ちょうどプレッツェルを食べた後だったので酸味の臭いとプレッツェルの欠片がどっさどさベッドの上に…。

 

私はムスメ連れてトイレ、看護師さんがバラバラきてベッドの掃除とシーツ交換、他の患者さんの家族は窓開けて換気するわ、もう軽いてんやわんや。

 

初めから座薬にするべきだった……

 

そのあと、診療室で座薬の睡眠薬を注入……

 

がしかし!

 

ムスメ、バーサーカーなのかと思いましたよ。あ、眠った眠った、と思ってそーっとベッドごとEEG検査室に移動してたらカッと目を開けて起きたあ!それからは睡眠薬なのに睡眠しない。ようやく薬が効くまでバーサーク状態ですよ。

 

あばれる、アバレル、暴れる。

何も見えない、聞こえない。

まさに無双

 

一旦、部屋に戻ったんですけど『時間がないから』って看護師さんに言われて、私もベッドの上に乗ってちっちゃいバーサーカーを押さえつけながら移動。関係者専用の通路を移動じゃないですよ、患者とその家族の一般がいる普通のエレベーターと通路。

 

視線、いたいいたい、いたいよ

 

ぐああっいやだああってベッドから下りようと暴れるバーサーカーと闘いながらエレベーターを下りて、1階のEEG室に。こんなことならオットーに来てもらうんだった。残ろうかって言われたんですけど、何もすることないでしょと言って仕事に行かせてしまいました…。

 

ベッドの上での格闘は検査入院における最高のハイライトになりました。子供って物凄い力があるんですね。まだ女の子だから押さえられていたものの、男の子だったらと思うとゾッとしました。

海外ドラマで暴れる患者(だいたいは主人公キャラ)を医者と看護婦が押さえつけて、首筋に鎮静剤の注射を打つレベルの暴れですよ。

 

2人の看護師さんが準備して待ってました。もういいですよ、って言われたので私はベッドから下りて部屋から出てきました。休憩どころか、全パワー使い果たした感でぐったりして座ってただけです。

 

椅子で口から魂でてる私を女医さんが通り過ぎてEEG検査室に入っていきました。前日の女医さんではなく、あとでわかったのはOberarzt(上級医・指導医)で、脳波チェックもありますが、どうやらムスメの『体の状態』もチェックしてたみたいです。発達障害の子供にはドイツでは家庭環境悪いことが多いですからね、虐待とかがあるかどうか調べたのでしょう。

 

まあそんなこんなしていたらムスメは寝てくれて検査は終了。目が覚めたバーサーカーはムスメに戻って、何事もなかったように『ハロー、ママ』って機嫌がいい。

 

いいよね、子供はそれで許されるのだもの…というか許してしまう。もしオットーだったら『この野郎、死ね』って思いますね。

 

が、しかし!

 

これでお家に帰れる喜んでいたところに『睡眠薬の投薬後は24時間は念のために病院にいてください』ですって……。

おまけに翌朝の採血のためにムスメ、絶食の水だけ。留置針刺さった手の甲を怖そうにしていたムスメが可哀想だった…。

 

オットーに着替え持ってきてもらったり、幼稚園と送迎バスに連絡したり。

寝てないし、満足に食べてないし、休憩してないし、倒れてやろうかと思いました。


それではまた。