感覚が過敏だからか、ムスメは細かくて記憶力がいい。幼稚園の違うグループの子供の名前と顔を覚えてることから始まり、部屋にある物の位置、棚の中のマグカップまで。新しい物が増えると即座に気づき、これは新しいのかと(しつこく)聞き、なくなると◯◯はどこにいったのかと(しつこく)聞く。
遊ばなくなって埋もれているオモチャを処分しようと片づけたときでも、幼稚園から帰って来たらすぐにバレました…。
そんな記憶力だからパズル遊びは上手い。3、4歳頃には100ピースが1人でできるように。学校に入学する対象年齢の80ピースパズルも余裕、どれも同じに見えるピースに迷う私にさっとピースを合わせて教えることも多々。
パズルで遊ぶときはものすごく集中し、テレビの音も気にしないほど。おまけに60〜100ピースのパズルを3つ4つ連続でする。
そんな時期、レーベンスヒルフェ、児童相談所、幼稚園合同の話し合いで加配保育士さんの時間が延長されることになりました。週10時間から週15時間、療育センターの日を除き、毎日約3〜3・5時間。こちらの要求で延長されたのではなく、レーベンスヒルフェからムスメの状況を報告された児童相談所からの提案でした。
その頃、加配保育士さんはムスメにたいして『ご褒美作戦』を実行していました。その作戦とは、毎日3つの課題ができたら☆が1つもらえる。☆が5つたまったらキャンディーがもらえる。
上手くいかないこともあったみたいですが、この方法でムスメは頑張っていたようです。しかしそれでも幼稚園の状態は変わらず、ついに加配保育士さんからもムスメが集中して学べるように小さなグループの幼稚園に変わることを薦められました。
その幼稚園はレーベンスヒルフェ経営の『療育幼稚園』。1グループに保育士2人、子供の数はたったの8人。言語聴覚療法、物理療法、作業療法、児童心理のセラピー付き。
ところが、その話に療育センターのムスメ担当療育士さんは少しだけ難色。理由は新しい環境ではムスメに影響が出るかもしれないことと、最大の点は療育幼稚園に通わせる必要があるのかということ。
療育士さんが知るムスメはとても良くやっていました。何故なら言語聴覚士さんと療育士さんの専門家2人に子供4人だけ。閉鎖された静かな部屋と少人数で集中できる完璧な環境。
正直に言うと、療育センターの療育士さんはムスメの”暴走”や日頃の幼稚園での様子を一度も見たことはありません。
療育センターと加配保育士さんとの間に溝があり、加配保育士さんは療育士さんの不理解に少し苛立っているみたいでした。その溝を埋めるため、加配保育士さんはムスメ担当の療育士さんに幼稚園へ招待しました。療育センターとレーベンスヒルフェ間の問題なので具体的な内容は聞いてませんが、療育士さんが幼稚園を訪ねてムスメを実際に見学したそうです。
その間にこちらは急遽、『療育幼稚園』の園長さんとお話し合いすることになりました。
それではまた。