幼稚園の登録は、すでにムスメが8ヶ月のときに済ませていました。同じ幼稚園に登録した知り合い(だった)ママはなんと妊娠3、4ヶ月のときに登録。待機児童を減少させるための法律があるのですが、決して待機児童ゼロではありません。早期に幼稚園探しと登録しておかないと現実には予定の年齢ですんなりと入園させるのは難しいのです。

 

私が見学して登録したのは2件。1件めは市立幼稚園、2件めはプロテスタント系。療育センターの医師から早急に幼稚園に入れたほうがいいと言われたので、市立幼稚園に何とかムスメを預かってもらえないか問い合わせしました。

ムスメの状況を説明すると、『"そういう子供"はウチじゃ合わないだろう』みたいな失礼な返答。私もオットーも拒否られたことに怒って、そんなことを言う幼稚園なんかにムスメを預かって欲しくありません。

 

市立の選択は消えてしまい、さてどうしようと悩みかけたところにプロテスタント系の幼稚園から1人引っ越したので空きあります、というお知らせが。たしか入園までに2週間もなかったような気がします。

どちらかと言えば市立よりそっちのほうが好印象だったので手続きのあと、2014年2月からムスメをすぐ入園させました。

 

ムスメは初日から元気に嬉しそうにしてました。ただ、やっぱり新しい環境でずっとうろうろしてはお道具類を引っぱり出したり、次から次へと物に触り放題。お絵かきもぐちゃぐちゃと殴り書いてあっという間に終わり。

周りにいる子供はムスメに興味があるのに、ムスメはおかまいなく1人でうろうろして落ち着きなし…。

幼稚園に迎えに行くと、間もない頃はムスメ担当の保育士さんはにこにこ笑顔ながらもあきらかにお疲れでぐったりしてました。

 

そのうちムスメの言葉はごくゆっくりとですが発達し始めます。それに加えて幼稚園生活によって多動も落ち着いてくるもしれないという希望が

 

しかし。

ムスメのグループの2人の保育士さんとの最初の話し合いのときには、ムスメはあちこち動いて大変だと笑い混じりでした。

それが次ぐらいの定期話し合いで少人数のグループのほうがムスメに合ってるかもとにこやかな調子で『ムスメは目が離せないので面倒が見れない』ことをほのめかされました。

 

10軒の託児所から満員だと断られて働けない母親がいるような待機児童問題が深い独逸で、どこの幼稚園が『多動』のムスメをすぐに受け入れてくれるのか?そんな「良心的」で少人数の幼稚園なんてあるわけない、と思っていました。

 

他の幼稚園に編入なんてもう遅い。だから『出て行け』と言われても今の幼稚園に通わせるしかありません。ムスメは毎日、元気に笑って幼稚園に行ってましたが、本人はどこに行って何をしているのかもわかっていない様子でした。

 

幼稚園では他の『普通』の子と同じことをして、ムスメは年が下の子とだけずっと遊んでました。発達が遅れているせいで年下の子とはよく遊びますが、同い年や1、2歳上の子には不安がってどう接していいのかわらないようでした。

 

やはり面倒が見きれない状況ではムスメが発達できるチャンスにも限界が。ムスメ担当の保育士さんが妊娠して絶対安静を医師から言い渡されて急遽産休。人手不足によるいくつかの出来事から幼稚園はムスメだけはなく、すべての子供にまでは細かな手がまわらないことがわかりました。

 

  1. ムスメはよく遊んでいた2歳ぐらいの女の子と園庭で2人きりで遊んでいた。私が迎えに幼稚園に来るまで保育士はそれにまったく気づいていなかった。
  2. 数回、くっきりと歯型がついてムスメが泣くほど他の園児にかまれたのに『kann nichts machen(よくあることだからしようがない)』と言われた
  3. 片足を軽く引きずっていたにもかかわらず迎えに来た時に何も言わない。幼稚園を出て少ししてから私が気づいた。説明は『マットレス』から落ちたとだけ。それも『よくあることでちゃんと足を冷やした』と言われた。

 

幼稚園と並行して週1回の療育センターの話し合いのとき、ADHSのトレーニングをしている作業療法士さんから『Integration Kraft』、いわゆる『加配保育士』をつけることを提案されました。加配保育士とは1人の子供だけについて色々とその子を補助をする特別な保育士さん。

 

療育センターで申請手続きの仕方を聞いたあと、すぐに加配を斡旋する団体に電話しました。

 

それではまた。