はいどうも、雪羅なのですよ
今回はゲームの開発を支えているミドルウェアについて語らせて頂きます

……ミドルなだけに文字を緑色でお送りしようかと思いましたが、
流石に目に毒かと思われるので黒字に戻しますね(^^;


今回紹介させて頂くのは、「Autodesk GAMEWARE」というミドルウェアです

gameware

こちらはBeast、Scaleform、Kynapse、Cognition、Population、Human IK という6つのツールの集まりからなるミドルウェアで、
Autodesk社の3DCGソフトとUnityCryENGINE 3Havok Vision Engineなどのゲームエンジンとを繋ぎ、ゲームオーサリングをより効率化させるものだそうです

任天堂とライセンス提供する契約を交わし、Wii U用のゲーム開発でも使われるようです


Beast

UnityUnrealといったゲームエンジンに対応したグローバルイルミネーションレンダラだそうです
インタラクティブな設定に応じてリアルなライトマップを生成する事ができ、最新版のBeast 2013からは、Mayaへのインテグレーションが可能になっており、
シーン作成時もこれを使用する事で、グローバルイルミネーションが計算された状態で高速にプレビューする事が可能になっているそうです
また、Maya上でライティングを編集して即座にライトマップを生成する事も可能だそうで、
ライトマップ作成時にモデルのUVに不具合があっても、MayaのUVエディターを使って修正する事が出来る為、
ツールを移動する事無しにゲーム用のライトマップの修正等を行う事が出来る ようになっているそうです

Scalform

Adobe FLASHを使用し、ゲーム内で使用するUI等をデザインする為のツールだそうです
UDKUnity 3.5にインテグレーションする事が出来るようになっており、3D的な動きのあるUI等作成したい場合には非常に使用しやすいツールだとか
最新版のVer4.1の新機能としてはAMPが2.0にバージョンアップされ、GPUプロファイリングの改良によりメッシュキャッシュとテクスチャサイズの可視化する事が出来るようになっているそうです
更にGFxExportの機能は、アーティストでも簡単に使用できるツールとしてアップデートされており、XML に関しても最新のXML(E4X)APIsクラスをサポートしているそうです
また、ActionScript 3によるビットマップデータのピクセル情報にもアクセスする事が出来るようになっており、対応するデバイスに関してもAndroidiOSWindows 8等、オールラウンドに対応しているそうです
Mobile Game Kitとしてサンプルコードの配布も予定されており、ゲームのUIを作成するだけではなく、FLASHで作成したゲームをGFxエンジンによる、AndroidiOS用のゲームアプリとしてコンバートする事が可能で、FLASHゲームの作成にとっても便利なツールだそうです


Kynapse

パスファインディングもしくは空間認識を使用したローレベルのAIシステムで、最新版のKynapse 2013ではキャラクターの移動範囲等を設定したパスや空間設定が他のシミュレーションの結果に応じて動的に変化していくDynamic Graph Updateの機能や、
生成範囲を任意に設定する事が出来るナビゲーションメッシュの生成処理の高速化、生成された
ナビゲーションメッシュをランタイムで再生してリアルタイムで確認する事が出来るビジュアルデバッガのサポート等、全体的に処理の高速化や作業の効率化を主眼に置いたアップデートとなっているようです


Cognition

ハイレベルAI 用のビジュアルプログラミングシステムで、様々なビヘイビアのブロックを繋ぎながらツリー構造を作成し、キャラクタの挙動を設定していくようです
ビヘイビアのブロックには、条件文や各種設定を入れる事が出来るようで、アニメーションとの連携等も設定する事が可能だそうです
各ノードに関してはUnreal ScriptC++で独自のノードを作成して組み込む事も可能で、動きの確認にはUNREAL ENGINEを使用してリアルタイムでデバッグが出来るそうで、ボスやNPCの挙動を設定する時に利用されるツールとなっているそうです

Population

ゲーム内に登場する遠景用の大量のエキストラモデルの動きを設定する為のミドルウェアだそうです
街中のような背景の中で動き回るデジタルエキストラに対し、 徘徊行動や衝突回避運動等を設定していく事が可能で、これらの動きを搭載されたFlowシステムによって簡単に動きの設定を行う事が出来るように なっているようです
行動の始点と終点を設定するだけで設定した方向に逃げる等の動きも簡単にシミュレーションさせる事が可能で、Flowの設定はUREAL ENGINEを使って直感的に操作が行えるようになっており、非常にローコストでありながら存在間のあるAIシステムを構築することが可能なツールだそうです


HumanIK

人型キャラクターの動きを正確に再現するバイオメカニカルランタイムIKシステムだそうです
Autodesk MotionBuilderのコアを抽出しており、ミドルウェアとして動作させる為に最適化されている為に非常に処理が軽く環境に応じたキャラクターのリアクション等を容易 に作成することが可能だそうです
異なったプロポーションのキャラクター間でのモーションリターゲットの機能も用意されており、長年MotionBuilder等で培ってきたアニメーション技術を使ったクオリティの高いリターゲット技術で、モーションデータを移植する事が可能だとか



結構長くなってしまいましたが、Wii Uのゲーム開発でも使われる予定だというこのミドルウェア、名前を覚えておくだけでも損は無いんじゃないでしょうか?