交通違反の処理ってキライです。 | 刑事塾 詐欺、採用面接、営業で騙されない、ウソや人間心理の見抜き方講座

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皆さん、交通違反で捕まってお巡りさんに切符を切られた経験があると思います。

警察官と一般の方が一番接点があるのは、やはり交通違反ですものね。


ちなみに僕も若い頃、交番にいて交通違反で切符を切ったことがあります。

私的には、交通違反の取り締まりは大キライでしたねー。


何故かというと基本的に交通違反は過失犯なんですね。つまり、違反者はやりたくてやったわけじゃないので悪いことをしたという意識が低いんですよ。

従って、自己主張をされますし、結果として文句も多くなります。


私が初めて切符を切ったのは20数年前の交番時代で「踏切の一時停止違反」でした。


ある日、警らの帰りに踏切付近を通りかかったところ、対面の若い男性が乗る原付バイクが一時停止せずに「ぶー」と通過したんです。

「あ、停止してない!」と思い、停止を求めて停止した・・・ところまではよかったんですね。

「運転手さん、今一時停止してなかったですよねー」
「あー、はー、止まらなかったかもしれませんねー」

「いや、私、対面で見てたので間違いありませんよ。」
「あー、でも、あれ、あの車もほら、止まっていなんじゃないすか」(踏切方向を指さす)

「いやいや、今はあなたの違反の話をしてるんですから。免許証ありますか」
「ありますけど・・。ついてねーなー。なんだよ。お巡りさんさー、もっとやることあんじゃないの。こんな違反捕まえなくてもいいじゃんよ」(と免許証を出す)

「いやいや一時不停止は違反ですからね。列車事故になったら大変ですよ」
「あ、あの車も止まってねーじゃん!あれも取り締まってよ。ほら、あの車!」(また踏切方向を指さす)

「あのねー、今はあなたの違反を処理してますから。」
「まったくよー。なんなんだよ。あっちも取り締まりしろよ」

とグチグチグチグチ・・・切符を切るまで続く。


私もこの時は若かったので「交通違反処理って文句ばっかり言われてちっともおもしろくないなー」と思ってしまったんですね。

まぁ、仕事ですからその後もやりましたが、正直、キライです。


で「本当に悪い人を捕まえる刑事の方がえーわ。」と思い、刑事になったのもありますね。

だけど白バイ乗りの後輩などに聞くと「切符処理は嫌いじゃないです」と言いますね。

「それで事故が一件でも減ればいいんです。文句を言われるのも仕事のうちです。」と。

「さすがプロだなー」と思いました。^_^;


まぁ私は本当に悪いことをしたヤツを捕まえて反省させて少しでも更生させることの方が合ってるので、人によって合う、合わないというのもあるのだと思いますね。


ちなみに全国の平成23年中の交通事故死者数は4,612人で、平成13年から11年連続して減少してはいるものの、今日もどこかで確実に悲惨な事故が起きています。


実は、交番時代、死亡事故の遺族から話を聞くという仕事もしたことがあります。

この事故は、大学生がバイクで家庭教師のアルバイトへ行った帰りに乗用車との接触事故で死亡したというものでした。

私は通報を受けて病院に先に着き、医者から話を聞いていました。そのうち大学生のお父さんとお母さんと思われる方が真っ青な顔で病院に入ってきました。

お母さんは救急治療室のベットの上の息子さんを見るなり、泣き崩れてしまい、お父さんが抱きかかえました。

病院内には母親の嗚咽と大きな泣き声が響き渡り、父親がなんとか冷静さを保ち、医師の話を神妙に聞いていました。


こんな時、警察官として遺族になんと声をかけていいのか、本当に悩みましたね。

見てるだけで辛いのに、仕事をしなければならないですしね。


こんな現場に出くわすと事故って本当に怖いなーと思います。

今の今まで元気だった人が一瞬の判断ミスで死に至るわけですから・・・。


そんなわけで、仮に交通違反で捕まっても警察官を責めないでやってくださいね。

彼らは彼らでこのような悲惨な事故を沢山見てますし、事故の犠牲者をひとりでも多く減らしたいという信念で働いてますから。


さぁ、今日運転されるあなた。今日も安全運転で無事に家族の元に帰りましょう!! (^.^)















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