刑事は取調べにおいて究極のコミュニケーション能力を発揮します。
なぜだと思いますか?
そもそも犯人に言いたくないことを言わせなければならないからです。供述させるために究極のコミュニケーション能力を発揮するわけですね。
その上、刑事訴訟法上、取調べを始める前に「供述拒否権」を告げることが定められています。
つまり、取調べを始める前に「言いたくないことは言わなくていいから」と告知するんですよ。
「えっ、言いたくないことは言わなくていいんだ。」って犯人は思いますよね。余計、しゃべらなくなる者もいます。
では、どんな方法でコミュニケーションをとるか。
まずひとつ目として「事前に犯人のことを徹底的に調べ尽くす」ということをします。
どこで生まれてどんな生活をしてきたのか、両親はどんな仕事をしていたのか、学生の時はどんな子だったのか、過去の職歴、結婚歴、家族はどんな仕事をしているのか・・・など。
調べて分かることは徹底的に調べるんです。そして取調官はそれを完璧に頭に叩き込みます。
まずは相手のことを知る、ということが相手の心を開かせることになるからです。
「〇年前にこんなことがあっただろ?〇〇に住んでる家族も元気みたいだね。」
なんていきなり初めて会った刑事から言われたら、「俺のことをそこまで調べてるんだ」と思いますよね。
また、その中で自分との共通点や価値観を探します。
「高校では野球部だったらしいね。俺も野球やってたんだよ。野球はいいよなー。」
とか話されたら親近感湧きますよね。
そうやって徐々に心を開かせるわけです。
これって営業でも使えませんか?
誰しも自分と共通点があったり、価値観が似てるとうれしくなるし、話も盛り上がりますからね。
事前に営業先のお客さんの会社や仕事の内容、趣味、最近興味を持っていること、はまっていること、家族のことなど調べられるだけ調べていくんです。
そこから共通点、価値観を探り、お客さんの心を開かせ、コミュニケーションをとっていくんです。
いかかでしょう。今日からやってみましょう。