尖閣の次は「沖縄乗っ取り」を目論む中国に甘い地元メディア
「中華人民共和国琉球自治区」――。
中国では、沖縄を自国の領土として組み入れるかのような、こんな言葉が飛び交っている。
目前に迫る危機に対して、日本政府にも、当の沖縄にも、自覚があるようには思えない。
ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、「返還40周年」の裏で起きている脅威を指摘する。
5月初旬の野田佳彦首相とオバマ大統領による日米首脳会談では、日米同盟の進展と米軍再編協議の前進は確認されましたが、
沖縄・普天間飛行場の移設問題については事実上、棚上げとされました。
沖縄返還40周年の節目を前に、本来なら、
日本政府は06年の日米合意通りに辺野古に移設するための具体的な議論を進め、中国の脅威からの守りを強固にすべきです。
しかし、そうさせない大きな要因は、地元・沖縄の強硬な反対姿勢にあります。
米軍再編は沖縄の基地負担を大幅に緩和します。
在沖縄海兵隊の国外への移転規模は8600人に及び、残留する海兵隊は1万900人に減ります。
さらに沖縄県南部にある5つの米軍基地・施設が段階的に返還されます。
米軍基地が沖縄に占めている総面積も、再編によって大幅に少なくなります。
そのことによる米軍および自衛隊の機能低下を避けるためには賢い工夫が必要で、そのひとつが普天間飛行場の辺野古への移設なのです。
基地負担の大幅軽減につながる再編に、沖縄の人々が反対するのはまったく理屈に合いません。負担軽減を強く主張しながら、
実際に負担が軽減される措置に反対する“地元の意思”を見せつけられれば、
米国が「本当に日本と沖縄はやる気があるのか」と疑うのも当然です。
しかしここで問われなければならないのは、地元メディアや政治家たちが主張する“地元の意思”は、本当に辺野古移設に対して「反対一色」なのかという点です。
http://news.nifty.com/cs/magazine/detail/sapio-20120618-01/1.htm