思考にひっぱられてどうしようもなかった。
夫の不機嫌にふれた瞬間、また家庭内別居の恐怖が一気に押し寄せた。
呼吸して、
肩や肩甲骨をほぐして、
怒りのワークもして、声を出して泣いて…
いろんなことを試した。
でも結局、安堵感を感じられたのは、夫が帰ってきて顔を見た瞬間だった。
「よかった、帰ってきてくれた」
そう思ったとき、涙が止まらなくなって、膝から崩れ落ちた。
自分の呼吸やワークでは助けてあげられなかった。
私を楽にしてくれたのは、夫の存在そのものだったんだ。
そのあと、脱力感でフラフラしながらも、涙があとからあとからあふれてきた。
「進んでない」
「全然変われてないじゃん」って責める声が、
また胸の奥で響いてくる。
しかも私は、夫を変えようとするコントロールの強さにも気づいてしまった。
夫が不機嫌にならないように、ちゃんと応えてくれるように、
私の望む形でいてほしい…その期待がすごい勢いである。
あぁ、私、まだまだなんだな