東日本大震災の被災地、宮城県石巻市での復興支援活動に行ってきました。
5月12日(木)
前日の23時頃に大阪を出発、大雨による2カ所の高速通行止めなどのトラブルを経て、
正午頃に石巻市に到着。
中心の市街地は家屋の一部損傷など随所に見られるも、
飲食店やスーパー、GSなど営業を再開しているところも多く、
ボランティアによる物資の配給なども行われ、
思ったよりも活気を取り戻しつつあるのかなというのが、この時点での率直な感想。

それでも牡鹿半島の海に近付くにつれて、
初めて目の当たりにする惨状に、「ここまでひどいのか」と言葉を失う3人と、
復興の進捗に、「ここまで綺麗になったか」と目を輝かせるあさやんの反応は対照的。



竹浜に到着、共に活動する仲間と合流。


物資満載の白馬堂号。

その後、狐崎港に移動して浜辺の清掃作業。
津波で倒壊した家屋の瓦礫や、海に漂流するロープや網、それに絡まったゴミの撤去。
どれだけ人海戦術を用いても、途方に暮れそうになる目の前の光景。

サルベージ船「復興丸」の新たな船出。


雨が降り出したところでこの日は作業終了、
ボランティアの宿舎で、お疲れのみなさんに挨拶代わりのドリップを淹れさせていただきました。
5月13日(金)
午前中は「みなと食堂」での炊き出し準備。
僕はみなとカフェマスターとして、KUMAさんに届けていただいた神戸御影珈琲を次々とハンドドリップ。

本日のメニューは超豪華!

嵐の前の静けさ・・・

12:00のオープンと同時に長蛇の列!
ついに正体をあらわしたTIMOさん エアベーグルも大人気。

ちょっと焦がしてるのは僕のせいです、ごめんなさい。いや、その、角度がね・・・


アウトドア店主がベーグル焼いてて、ベーグル名人がアウトドアショップの店番してて。
にゃみにゃみさん の提案により、D-yan師匠に焼いていただいたクッキーも、
写真撮る暇もないまま売り切れるほど大好評でした、ありがとうございます。
小さな手による応援メッセージも届いてます。

さっと片付けを済ませ、中央公民館へ出張カフェ。

お礼に美味しい出汁のしみ込んだ鰹節をたっぷりいただきました。
その後、あさやんに日和山に連れていってもらうことに。
山と聞くと否が応でもテンション上がるのですが、
そこから見た光景は期待していたのとは程遠いものでした。


大丈夫 !
がんばろう!石巻

報告会のスライドで見たくじらの缶詰。

道は少しずつ整備されつつあるけど、復興にはまだまだ人手も時間も必要。


それでも自由の女神は倒れない。

5月14日(土)
今日もみなと食堂でカフェのマスター。
自らも被災しながら、お母さんと一緒に炊き出しボランティアに参加の祭くん。

まだ小学2年生なのに、「みんなに飲んでもらいたいから」と言って、
自分の分も飲まないうちから、ちいさな手を果汁でびちゃびちゃにしながら、ジューサーでオレンジを絞り続ける。

この日は倉庫の片付けなどで画像はほとんどありませんが、
今日でいったん石巻を離れる一部のボランティアの方々と記念撮影。

「またここで会おうね」と、涙ではなく笑顔で。
5月15日(日)
今日も午前中にちょこっとみなと食堂にお立ち寄り。

祭くんは今日も元気にジュース絞り、
今回はミックスジュースに挑戦です。

同じ小学2年生の子が手作りで用意してくれたお菓子も。
NYのアーティストが仲間に呼び掛けて、たった1日で完成させたという合作アートが飾られました。

本日のみなとカフェマスターはお休み、
代わりに狐崎で青空カフェ&物資のお届け。

片付けようとしたところに自転車であらわれたおばあちゃん、
津波に漁師の夫を海にさらわれたそう。
食欲もすっかりなくなってしまったみたいで、
ポットに取っておいたコーヒーも今回は断られてしまったけど、
帰り際には「またコーヒー飲みに来るからね」と言ってくれました。
一度ボランティア活動に行った人たちが、またここに戻ってくる理由が分かった気がしました。
どれだけ頑張ったつもりでも、やり残したことがまだまだある。
少しずつ改善されてはいるけど、被災地の復興は何も終わっちゃいない。
3日前は混沌としていた狐崎港もすっかりきれいに。
「これが復興やで」とあさやん。


やがてここも、またきれいな港に戻ってゆく。

被災地のために何かしたいけど、
自分に何ができるのかともどかしく思ってる方がたくさんいると思います。
今の僕の気持としては、だったら「行ったらええやん」と思います。
万年ペーパードライバーのため、長距離の運転もお任せしてた僕が言うのも偉そうな話ですが、
今は交通もかなり整備されてきて、石巻でも公共の交通機関で行けます。
GWの連休を利用して旅行に行った方なら誰でも、それだけの時間やお金があれば、
行こうと思えば行けたはずです。
行ったところで、自分に何ができるのかという気持ちもあると思います。
結論を言えば、自分で探せば仕事はいくらでもあります。
僕自身も、行ってもできることと言えばコーヒー淹れるぐらいやし…と思って躊躇してたのですが、
それでもあさやんは誘ってくれたので、自分に求められていることを信じて行動しました。
自分の休みを削って、身銭を切って、活動を続けるボランティアの方々にひとときの安らぎを与えられたらと、
炊き出しのときだけじゃなく、宿舎でも朝から晩までコーヒー淹れてました。
自分でも思いもよらないほど、みんなに喜んでいただきました。
離れた場所で自分にできることを悩んでいても、何も生まれません。
2ヶ月間悶々と考え続けるより、1日だけでも現地に行って瓦礫の撤去や炊き出しを手伝う方が、
はるかに効果があります。
募金はしても、それが実際にどういった形で支援につながったかまで見届ける人は少ないと思います。
だからこそ、報告会であさやんが言っていたように、どうしても現地に行けない人は、
直接の支援者を支援すること、その輪を広げていくことが最も早くて有効な手段だと思います。
今回の東北行きにあたり、いろんなかたちで応援していただいたみなさま、
ブログの更新も、ツイッターのつぶやきや返信もほとんどなく失礼いたしました。
みなさまのおかげで、人生において得難い経験ができたことに感謝しております。
【追記】
次回の青空カフェは、5月21日(土)、14:00~17:00頃、天覧台でOPENします。
150人超の山ガールハイキングに合わせるかたちで、六甲ケーブル様よりお話をいただき、
いつにもましてそわそわしております。
大丈夫、なるようになるのさ。