ダンス『月に祈るとき』、無事終了しました! | 青空アロマテラピー!

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ココロ、感じるままに空に投げたら、きっと輝く虹になるっ

こんにちは!

東京・八王子、高尾山のふもとにある

虹丘の上のおうちサロン虹

富士山『青空アロマテラピー!』富士山の 井上 ミウ です。



今日はダンスのこと…。

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『月に祈るとき』
hulaダンサーsumieさんとの二人会、
無事当日を迎え、終了いたしました。


たくさんの方ご来場いただきまして、
誠にありがとうございました。


終わって、
私の中に言葉はたくさんあふれてくるのですが
意に反して上手く出て来ないのです。

ステージの後の躍動感はすみえちゃんがそのままブログに書いてくれています。
http://s.ameblo.jp/akahaisumi/entry-12210283353.html



でも、何か書きたくて、こうしてタイプしています。
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すみえちゃんに初めて会った時、
クリスマス、

踊りなよ。踊ろうよ。
踊りたいんでしょう?
踊りたいって目が言ってるよ。

と誘ってくれた。嬉しかった。




私はずっと踊っていなかった。


ここで言う踊りとは、
キッチンやクラブやライブで踊るのとは違う。

私が何を思い、何を感じ、
何を求めているのか、
身体で形にして、そっと差し出す。

お祈りのようなもの、表現としてのダンス。




出来るだろうか。



ずっと踊りたいと願っていたことは、
「私はこんなもんじゃない」って
どこかに逃げ道を残しておくための
口実ではないか?
と自問自答した。


それがもし口実でも
願いを叶えてあげればいいじゃないか。



そんなことを考えながら、
企画を進めた。



フラというカタを踊るsumie、
カタのない私の踊り。

いったいどう出会えばいいのか。


試行錯誤しながら稽古をし、日にちを決め、
会場を探した。




夏、
すみえちゃんは

もう無理じゃないか
やめたい

と言った。

私はフライヤーを作っている最中だった。

雨の中、ファーストフード店で
コーヒーを飲みながら話し合った。

すみえちゃんがやめても、
私は踊るつもりだ。

だって、私はもう、舞台をドタキャンするのは嫌だったから。

長男の切迫流産は
私の本番の前日だった。

私は舞台ではなく、子供の命を選んだ。
それはそれで仕方がない。
それはそれでよかった。

でも、もう私は舞台の神様に嘘はつきたくない。
だから、決めた舞台からは降りない。

そう伝えた。


「すみえちゃんが踊るかどうか。
私を誘ってくれた時、
何をやろうとしていたのか、
今日一日思い出して、決めて。」


そう私は言ったけど、
今度は私が彼女の目を見て思う番だった、
「踊りたいって言ってる」って。

そして彼女が持って来たのは、
古典フラ。


今回の舞台のすみえパートを
完璧に作って来た。

もう、顔が違っていた。
踊りだすと、火の神がそこにやってきた。

素晴らしかった。
震えた。




こうして本当に私たちの船出が始まった。





私には、ずっと踊りたい曲があった。

ビョークのアルバムbiosphereの
moonという曲。


けれども、衝動が湧き上がってくると
ダンスのフォルムにならない。
感情がいっぱいになるとフォルムが出て来ないのだ。

それで、
私は身体に負荷をかけることにした。

イスを使う。
ただし、
イスの上に座らないこと。
足を地面に付けないこと。

他にも2曲決めていたが
真ん中の曲が、やはりフォルムが出なくて悩んでいた。

本番は近づいてくる。

そんな中、息子のショートステイの予定がなくなった。
受け入れ先の病院が
インフルエンザでの病棟閉鎖だ。


夜のケアとかしながら本番を迎える自信がなかった。

でも、舞台をやるのだ。
だから、何を都合つければ作品に完成するのか、
考えて曲を差し替えた。

過去に2度舞台で使ったことのある、
キューバの音楽。

またか、と自分が言う。
いや、自分の好きな曲を大事にしたっていいじゃないか、とも自分は言う。

おんなじ曲でも、もうずっと踊ってなかったんでしょう?
と友人に背中を押される。

そうだ、

自分の過去のアイデアを大事に育てたっていいじゃないか。

いつもいつも「次のこと、新しいこと」じゃなくても。




そうした時、
ひとつの光景を思い出した。


電車の前の席に座っていた女性のことを。

もう、何年も前のこと、
前の席に座る女性の胸骨が鳥籠だった。

ルネ・マグリットの絵にあるような。

もちろん、これはただのイメージだが、
彼女の胸は鳥籠になっていて、
中に鳥を飼っている。

今にも飛び出しそうな鳥。心臓。corazon。

その時、私は手帳にこう書きなぐっていた。

・・・

『椅子の上の女』

椅子に座り、女がこちらを見ている。

痩せた胸骨は、まるで鳥かご。

中には、壊れた機械仕掛けの鳥が住んでいて
羽根をくるくる回して、から騒ぐ。

期待に胸をふくらませ、
情熱のため、羽根ばかりが大きく。

足は、止まり木にネジで留められた。

鳥は、ゼンマイがいつ止まるのか、知らない。
巻き上げられた力の限りに
ただ狂おしく、から騒ぐ。

女は服に胸をかくし、
身じろぎもせず、そこにいるが。 

・・・

そうか、私はこれがしたかったんだな。

そう気がついて、本番を迎えた。



晴れた綺麗な朝だった。



この練習期間、
思えばずっと、すみえちゃんのことを考えていた。

すみえちゃんのためにハワイの歌を覚え
すみえちゃんのために庭のローズマリーを摘んだ。



さて、舞台が終わって
またそれぞれに自分のフィールドへ。



私はどうするのだろう?

それもまた、新たな冒険だ。

日常という冒険の旅だ。

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長文お付き合いありがとうございました。