不思議な空車を走らせていたら、目の前に雲の切れ目が。厚い曇り空にそこだけポッカリ穴が開いていて、まるでルネ・マグリットの絵画『大家族』のようだった。思春期の頃、この不思議さにとても惹かれた。シュールレアリズムと言うには、静けさに満ちていて。曇り空の向こうには青空が…なんてセンテンスで読み取ってはあまりにもったいない、不思議な空。