株式と債券②


たとえば、債券利回り2.40%の米10年債に1万ドル投資した場合、投資家は10年間で2400ドル(240ドル×10年間)の利息を受け取り、10年後に1万ドルが返ってくるので、当初の1万ドルは1万2400ドルになります。また、その利息を10年間再投資し続けた場合、10年後に1万2676.51ドル(複利計算)受け取ることができます。


ただし、債券にはインフレに弱いというデメリットがあります。たとえばインフレ率が同じく2.4%で10年間続いたとすると、今日の1万ドルの価値は10年後の1万2676.51ドルであることを意味するので、債券利回りとインフレ率が同じである場合、実質的な儲けはありません。加えて、インフレ率が債券利回りを上回れば、実質的に損をすることを意味するので、長期的にインフレが予想される場合、債券への投資は報われません。事実、戦後のインフレ局面(1946-1981)で債券の実質トータルリターンがマイナスに陥っています。