②時価会計-1

時価会計とは、金融資産と金融負債の一部を期末の時価に基づいて評価し直す会計のことです。例えば、保有していた株式などの有価証券の価格が下落したときに、有価証券の評価を取得したときの価格のままにしておくと、実際の価値とは乖離した資産を会計上持っていることになってしまいます。これでは会社の姿を正しく表すことにならないため、決算時点での差損益を財務諸表に反映させるのです。時価会計が適用されるのは金融資産と金融負債だけです。


売買目的有価証券とは、短期間で売買して利益をあげるために保有する有価証券のことです。これに対して投資有価証券は、売買して利益をあげるのではなく、株式などの持ち合いなど長期間保有しておく有価証券のことです。関係会社株式とは、子会社や関連会社の株式などを指します。


株式などの有価証券を買ってもPLに動きはありません。これらの取得は、BSの左側に資産として計上されます。売買目的有価証券は流動資産の有価証券の項目に入れ、投資有価証券は固定資産の投資有価証券に、そして関係会社株式は同じ固定資産の関係会社株式に計上します。取得価格分の現金が減り、BSの左右は一致します。これら有価証券の取得は、CSの投資CFの欄にそれぞれ表れます。有価証券取得、投資有価証券取得、関係会社株式取得にマイナスが入り、CSの現金&同等物期末残高とBSの現金及び預金と一致します。