「のれん」は昔「営業権」と呼ばれていたもので、M&Aなどによって出てくるものです。例えば、A社がB社を吸収合併する場合に、B社が優良な技術を持っていてB社の戦略上の価値が著しく高いため、B社の純資産の時価より高い値段で買収するといったことがよく起こります。このような取引が行われたときに、BSの左側の無形固定資産のところに「のれん」として計上されるです。
「のれん」の処理方法が日本の会計基準と国際会計基準では大きく異なるのです。日本の会計基準では減価償却と同じように規則的な償却を行いますが、国際会計基準では規則的な償却を行わないので償却費用が発生しません。なので、M&Aを積極的に行なっている会社などでは、M&Aによって短期の利益を悪化させないために国際会計基準に移行している会社が少なくありません。