ジジババのところへ急襲に行ってから後のこと。




大声で喚き散らしたことでクソ旦那の所業がご近所さんに知られることになったババア




その後も何の連絡もなかった。
こちらから連絡する気力もまだない状態だった。




私はいつものように仕事を終えユウを迎えに実家へ向かった。




そこで見たものは怒りを露にした母の姿。




「どないしたん?何か有ったん?」




「向こうさんから電話が有ったんやけど・・・」
言葉を選んでいる様子が伺えた。




「何て?何言うてきた!?」




「離婚には応じてもかまへんけど・・・
子供らは【内孫】やから引き取る言うて話しにならへんわ!」




「誰が言うたん!?アイツ本人なん?
ババアのどっちなん?」




「私が【息子さんに電話代わって下さい】言うても向こうのお義母さんが仕切ってはるんやろね。
多分お義母さんが勝手に言うとるだけやと思たねんけど。
一切、詫びも何も言わんと電話にも出さへんかったんよ。」




「何を言うてんねん!
縁さえ切れたらそれでかまへんのに!
アイツが今までやってきたこと考えたかて引き取れる訳あらへん!
私があの子らを手放す訳ないやん!」




アイツらには常識と言うものがない!
私や息子たちがどんな目に遭っているのかすら分かってない!!




「私がババアに電話する!」




「さおりとおんなじように産んだのにお姉ちゃんには しんどい思いばっかりさしてしもて・・・
お父さんが生きてはったらこないなこと言わさへんのに。堪忍やで・・・」




その言葉で張り詰めていた糸が切れた。






絶対に泣くもんかと決めていたのに・・・
悔しくて情けなくて声をあげて泣いた。




「ずっと我慢しとったんやから泣いてもかまへんのんよ。」




余りの理不尽な要求に背中を摩ってくれる母にしがみついて泣くしかなかった。





子供の頃から父の躾で声をあげて泣くことを許されなかった私が後にも先にも初めて声をあげて泣いた。