どうも、こんばんは。
今日の東海地方は雨でした。
寒くはないですけどね。
そーいえば結婚式二次会の写真がダウンロードできました。
超いい感じです。
患者さんが結構減ってきて、今は脳室穿破して意識レベルが非常に低い方ばかり。
肺塞栓やら、糖尿病合併症やらなんやらで、非常に考えさせられております。
これまでは、普通の脳卒中患者でも重複障害という概念を学んでいくと、今までよりも負荷というものに気をつけるようになります。
では、今日は心腎連関の最新版の脳心腎連関の機序について説明したいと思います。
是非ともCKD患者や透析患者さんでのリハビリに活用していただければと思います。
では、お願いします。
早速ですが、機序として今言われているのが
Strain Vessel説です。
下記参照
これは、何かと言うと、大血管より分岐する小血管のより大血管に近いところでは圧が非常に高く、損傷を起こしやすい場所であるということ、つまり梗塞をきたしやすい箇所であるというものです。
腎臓で説明するならば、
腎臓の構造からお話ししますが、
僕たちは握り拳ほどの大きさの腎臓を2つ有しています。
この腎臓は、1日に150Lもの血液の濾過を行っています。
毎分で考えれば、毎分1Lの血液が2つの腎臓に流れ込んでいます。
これは、心拍出量が約5Lですから、そのうちの20%にあたります。
それぞれ、精密に組織化されていて、
・糸球体=濾過
・近位尿細管=必要な要素(糖、アミノ酸、塩分etc.)を吸収
・太いヘンレループ以降=尿を薄める(塩分を再吸収する)
・集合管以降=必要な水分のみ再吸収する
下記のようになっております。
血管系はというと、弓状動脈から細小葉間動脈へ分岐する。
弓状動脈は大血管と圧は等しく、小葉間動脈の起始部から傍髄質糸球体輸入細動脈が分岐するが、この血管は非常に高い圧を同様に受けている=ます。
輸入動脈にかかる圧は表層へ行くほど低くなるため、基本的には髄質レベルでの損傷が多いんです。
傍髄質糸球体輸入細動脈が損傷されれば、それ以降にある糸球体は機能せずアルブミンという体内で重要なタンパク源を体外へ排出してしまうというわけです。
ちなみに、このStrain Vessel説は脳でも同じで、穿通枝に脳梗塞が多いのもこのためですね。
そして、これをCKDに落とし込むとどのようになるかというと、
GFRが60mL/min/1.73㎡という腎機能である(=CKD)とすると、
仮に尿のアルブミン量が1日で10gであったとすると、
1日に濾過しているアルブミン量は6kgになります。
かなり壮大な話になりますよね。
CKDでいうGFRが60mL/min/1.73㎡というのは自覚症状が全くありません。
知らないうちに腎臓は悪くなっているんですね。
ちなみに、この10gは適当に言っているのではなく、
この論文を参考にしています。
BMJ 2013;346:f324 doi: 10.1136/bmj.f324
結論から言うと、
eGFRが低いほど、またアルブミン量が多いほど全死亡率と心血管死が多くなると言うものです。
とっても長くなりましたが、
これが機序になります。
なぜ腎臓が悪くなれば心疾患を来たしやすいかと言うと、
腎臓は濾過の働きをしますので、
濾過できなくなれば体内に毒素が蓄積し、炎症マーカなどが活発化します。
これにより動脈硬化が進めば血液を駆出している元である心臓に負担がかかるのは当然ですよね。
では、今日はこの辺で。