ソファの背もたれで何かをじーっ。
クッションに隠れるように潜んで、
何かを観察してるピノくん。
ピノくんが見てるのは、
部屋のすみっこでお水を飲んでるぼくです。
ゆっくりとおいしいお水をいただいてたら、
ぼくのエルメスの紙袋にピノくんが座ってます。
ピノくん「しっかり厚手で座りやすいです。」
それはそうなんですけど、
その紙袋はまだぼくのものです。
ピノくん「………。」
ぼくはピノくんの背中の匂いを嗅いで、ピノくんはぼくの右手の匂いを嗅ぎます。
そして頭を、べ~ろべ~ろべ~ろべ~ろ。
ナメナメ攻撃でピノくんを撃退です。
ちょっとでも目を離した隙にピノくんに使われてしまいました。
まったく油断も隙もありませんね。
ぼくはエルメス袋を取り返してほっと一息つきます。
ピノくん「お母様、ぼく専用のエルメス袋は無いんですか?」
コロンママ「もう一枚あったんですけど底が汚れちゃったのでシンガポールに捨ててきちゃいました。」
ピノくん「ぼく、今度自分専用がほしいです。」
コロンママ「そうですね。今度エルメス屋さんでお買い物したらピノくんにもあげますね。」