お客さんであるということ・・。 | オレンジネコのブログ

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すみません開始から1年以上たっても何がなんやら(笑)
ここのコメントもようやく少しお手入れ。
内容は統一感なく色々?やってます。
こんな感じですがたまに役に立つかもしれないことも書いたりなので、
もしよろしければお暇なときにでもご覧ください。


昔、子供のころに電気屋さんでレジに並んでいて、待ちきれないおじさんが怒り出したことがありました。
俺はこれしか買わないんだからそんなの後にして先にやれと。

そんなのとは確か部屋の照明器具か何かだった気がするのですが、子供心ながらに、

もし優先されるなら、特売の商品を少量買うおじさんより高いもの買ったお客さんを優先するのがお店だよなぁ

と、思った覚えがあります。
しかも別にその高い買い物のお客さんは我が物顔で割り込んできたわけでもなく、案内されて列にならんでいた気がします。


この話自体ははるか昔の話ですが、最近過度のクレームでやりたい放題の人が逮捕されるなんてことも増えています。
そこまでいかないまでも、販売員や接客担当者に怒りをぶつけるお客さんは山ほどいるかと思います。

お客様だから、スタッフの質が悪いから、ニーズを理解しないから、

どんな理由でもいいですが、そんな状態が進むとどうなるのか・・
当の本人達は正義感や当然の権利意識、もしくはそれで日本のおもてなしの質が上がると思っているのかもしれませんが、
個人的にはその逆、このままだと高い対価を払わない限り得られない崩壊した環境に突入してしまうのでは?と思えてしまいます。

販売員のクオリティが低いからだ、というのは簡単ですが、
昔の総正規雇用体制から、現代はせいぜい1割程度の正規に残りはパートアルバイトの非正規。

さらに正規の社員の中でプロフェッショナルと呼べる人間がごく一部、数パーセントと考えると・・

別に非正規だからと言ってプロフェッショナルと呼べる人間がいないとはいいませんが、
その為の教育をする時間を与えられてはいないとは言えると思います。
そんな中でより良いサービスを提供できるよう頑張る店員さん達は過剰な怒りや罵声を浴びせられる。

袋一つとってみても、客のニーズがわかっていないといわれる。

けど、実際には袋をわけなければ怒るお客さんもいれば、わけられると持ちにくいと思う人もいる。
袋に入れるなという人、袋ぐらいたくさんよこせという人、シールははるな、・・。

ニーズがわかっていないのではなく、会話が足りないだけのことなのだと思えるものの、その会話を嫌がるお客さんも多い。
そんな状態の中で一生懸命やる人ほど疲れ辞めていく・・。

結果残るのはそんな言葉に動じない何とも思わない人達とほんのわずかなニーズとやらをとらえられると思われているプロフェッショナルな人達・・。
求めるクオリティは当然その僅かな人達では埋めることはできず、質の向上にも客にも興味がない仕方なしにやるだけの人達が支えることになる。

そして労働人口が減る中、当然そんなブラックな現場にわざわざ行く人間も減り、より低賃金のところから人員不足に陥る。

外国からの労働者に頼ることで人員の確保はできたとしても、そんな高度な接客を求める人達が満足できるのかと言えば、
結局は、日本人じゃないから駄目だ、外人のくせにと、怒りの内容が変わるだけ・・
そんなことをしていれば、国際社会から日本は外国人労働者をしいたげる国といわれるようなことにもなりかねないと思います。

そして、今どこでもそれなりに受けられるサービスは高い対価を払った一部の人たちだけが、受けられるものになりはしないかと・・。


元々、商売は対等な関係で行われるべきものだと思います。
日々どんな人でも対価を払って品物を受け取る商取引をしている。
売るも自由、買うも自由ですが、商取引と考えた時、良質な販売者が持てはやされるのと同様に良質な購入者に売りたいと思うのが心情だと思います。
そんな中、常識の範囲内で互いの関係性を有効に保ちながら商関係を築いていく。
一方的に何かを求める関係性ではなかったはずだと思います。

支払った料金に対して品物を受け取る。
その時に付随する様々なサービスは元々よりよく買い物をしてもらおうとする気遣いから始まったこと。
だとしたら気持ちよく売ってもらうための気遣いができることが購入者側のできる礼儀ではないかと思います。

必ずしもできることではないけど、声をかけるお礼を言う、それができたらいい形で、
怒鳴る、なじるが正解だとはとても思えない。

当たり前と思っているといつかそれは無くなってしまって、なくなってしまったときに困るのは購入する側の自分達になるんじゃないかなと。
少なくとも自分はそう思いますし、やっぱり何かしてもらったときはありがとうと言える人間でありたいと思います。
常にそれができるわけではないですが、何かが足りないと怒るより、普段からプラスの良さととらえていた方が毎日悪くない買い物ができますし・・。