「じゃぁ、ピザ食べたら帰ろうか、もう遅いし、途中までなら送るけど。」
「あぁ、そのことなんですけど・・今日、ここにいたらまずいですか?」
「えっ?ここに?なんで?」
「いや、今日両親とも帰ってこないんですよ、最近物騒だし、ここのほうがいいかなって。」
「えっ、でも怒られるでしょ、家に帰らないで外泊とかしたら。」
「あぁ、そこらへんは問題ないです。庶民らしいことをしていればあとはノープロブレムです。」
「いや、それは、また極端な・・けど、その・・ここが安全とは限らないし。」
「安全じゃないんですか?」
「いや、その、安全だけど、普通はそうじゃないというか・・。」
「あぁ、博士は、男の人は危ないからというそういう一般論をいいたいわけですね。」
「うーん、そうというか、なんというか・・。」
「博士も危ないのですか?私にはそうは思えませんけど・・。」
「いや、だから、そういう認識が危ないというか、あんまり人を簡単に信用しないほうがいいというか・・。」
「その時はその時です。そうならないと判断したのは私ですし。いざとなれば慰謝料ふんだくって、全財産を私のものにしてセレブな生活を送るだけです。」
「あ、その・・。」
「冗談です。大丈夫ですよ、私が寝るのはこの事務所みたいな研究所スペースで、博士はいつも通りお部屋で寝ていただいてかまいませんから。ちゃんと寝袋も用意してきましたし。」
「ず、随分よういがいいね・・。」
「ぬかりはありませんから。それにどちらが危険かのリスク管理もしてるつもりですよ。アパートに一人のお金持ちの高校生と、バイト先に寝泊りしてみちゃう高校生。しかも今は相手が一応身内でお金にも不自由していないという保障つきですから。」
「いや、でもそれ今さっき知ったんだよね。それ以前は根拠が薄いというか・・。」
「博士の話を聞いてきましたから。」
「なんかそこで自身満々になられると何もいえないんだけど・・・。」
「じゃあ、いいのですね。」
「うん、まぁ・・でも部屋のほうをつかっていいよ?あそこなら内側から鍵がかかるし。」
「博士は随分と自分を信用してないんですね。まぁ、いいですけど。あ、でも勘違いしないでくださいね。私別に博士のこと好きとかじゃないので。そこは間違えちゃダメですよ。別にツンデレとかでもないので。」
「うん、そこはね・・大丈夫だと思う。今までの人生で、いくらでも勘違いできる場面はあったけど、してこなかった自信もあるし。」
「勘違いできる場面ですか・・・それ本当に勘違いだったんですか?」
「えっ?」
「いや、本当に勘違いだったのかなぁって。」
「あぁ、うん、ないない、よくからかわれることあるしね。・・けど、なんでそう思うの?」
「博士、鈍感そうですし。」
「えっ、うそ、そんなに鈍そう?」
「なんかいろいろ敏感そうですけど、恋愛ごとは苦手そうに見えます。」
「まぁ、苦手かな・・。」
「得意ならこんなことに時間費やしてないですものね。」
「なんか痛い言葉だね。」
「その歳で、女の人の影がないのって考え物ですよ?きっとそのまま独身に・・」
「あぁ、うん、言わないで・・よくよくわかってるから。」
「そんなことより、残りのピザ、早く食べちゃいましょう。硬くなっちゃいますよ。」
「え、あぁ、うん、そうだね。」
end