「アニキっ!はやく、でろっ、」
「いまは、ダメェ、」
「いいから、でろ、友達がくるんだっ、」
「アンタのトモダチがこようが、関係ないでしょ、」
「関係あるっ、そこはあたしの部屋だっ!」
ドンッ
「ぐはぁっ、痛いじゃないの、」
「な、なにやって、それ私のナイショの化粧ポーチ、ひどい、使ったの?」
「ちょっとリップを・・だから今はダメっていったのに・・」
「なっ・・・って、そんなことはいいから、早く出て行け、友達がくるんだよ、こんな兄貴見られたら人生おしまいだろっ。」
「それぐらいじゃ終わらないわよ、別に引きこもりの兄ぐらいでぇ・・。」
「終わるよ!だいたいそれだけじゃないだろ、オネエだし、おまけに中学生好きじゃないかっ!」
「そういう聞こえが悪い言いかたしないでっ。」
「だいたいなんだよ、オネエで中学生好きって!なにがしたいんだよっ、なにが原因だ、何はじまりでそうなる?!いいから友達が来る前に早くどっかいけ!そして顔出すな!」
「もうきてるよぉー」
「おじゃまします。」
「・・・な、なんで、いつの間に入ってきたの?」
「だって、遅いんだもん、」
「ピンポン鳴らしたよぉ?」
「あぁ、だいぶ連打した。」
「そんな、聞こえなかったし・・」
「あぁ、あれ壊れてるのよねぇ・・一人でいるときピンポンピンポンうるさいからコード切っちゃった。」
「それ壊したんでしょううが!なにしてんのよっ。」
「あっ、お兄さんこんにちわー」
「こんにちわお兄さん。」
「こんにちわー、2人とも美緒の同級生?あっ、かわいい服着てるっ。」
「えっ、そうですかぁ?」
「そっちのあなたもボーイッシュな服装でイイ感じ。」
「どうも。」
「人の友達に手を出すんじゃないっ、2人もはなれて、こいつロリで危ないんだから。」
「そうかなぁー別に危なくないよぉ?むしろかわいい感じ?」
「むしろ、ほんとにそうなら美緒の方が危ないんじゃないか?」
「な、なんでよ、」
「だって、」
「ねぇー・・。」
「だからなんで、なんかいってよ、」
「えーっと、私達よりもちっちゃいし?」
「こっちもちっちゃいもんねぇ・・。」
「ひ、人の胸を指差すなぁ!身長もこっちもこれからなんだー」
「我が妹ながら、かわいそうな子・・」
「かわいそいうなっ!誰のせいだ!・・ど、どっちにしても、危ないのには変わらないんだから、関わっちゃダメ。」
「そんなぁーこんなにかわいいお兄さんなのに、なんだかなついてくるペットみたいだよねぇー。」
「お手・・。」
「アンッ。」
「人の兄貴にお手とかさせないでっ。」
「だって、飼ってるんでしょ?お兄さん。」
「飼ってないから!だいたい、アンて泣いてる時点でもう危ないから。」
「ほら、こうして首輪して紐でつなぐとかわいいよ?」
「つながないでっ!」
「美緒って、なんだかんだいって、お兄さんのこと守るよねぇー。」
「そうだな、やっぱり大好きなんだな、リップも共有してるみたいだし。」
「えっ?ほんと?!そうなの美緒?」
「大好きじゃないっ、リップはこいつが勝手にいじったの!まだつける途中だったのに、ちょっと目を放した隙に使われて・・」
「ぬるんだ・・」
「ぬっちゃうんだぁ・・。」
「だ、だって、やっと手に入れたんだもん、使われたぐらいで捨てるわけいかないじゃん。お母さんにばれたら捨てられちゃうんだから。」
「嫌いだったら・・」
「できないよねぇー。」
「い、いいから二人とも、からかうのはやめて、兄貴も早くあっち行く!これ以上何かしたら全員追い出すからね!」
「ツンデレだね、美緒は。」
「ちびっ子ツンデレかわいー。」
「ちびっこいうなっ。ツンデレじゃないし!あんたたちと同じ中学生だからっ!」
「ちょっと!これどういうこと!」
「あっ、また誰か増えた。」
「増えたねぇー。」
「ちょ、誰ですか?勝手にあがってきて、」
「急展開だな・・。」
「だねぇ・・。」
「真直君!なにしてるのそんなカッコで!」
「え、あっ、春花さん・・・・」
「素に戻ったね、」
「もどったぁー」
「ちょ、兄貴、知り合い?」
「お母さんに、様子は聞いてたけど、なんなのいったい?私に対するあてつけかなんか?」
「い、いや、そんなつもりは・・。」
「だから誰・・・って、あれ?確か家庭教師の・・綾根さん?」
「あぁ、美緒ちゃん、ごめんね、急に、けど、これ、どういうことなの?」
「いや、どうって・・。」
「真直君のこのありさまよ、大学にも行ってないって聞いてたけど、何でこんな風になってるの?」
「何って、いわれましても、私にもなんだか・・。」
「どうこじらしたらこんな風になるの?あの頃の真直君はどこ行っちゃったのよ。」
「あの、その、綾根さんが来なくなってからしばらくしてというか・・。」
「やっぱり私が原因なの?そうなわけ?どうなの?!」
「あ、あたしは、元々こうよ?・・・」
「どの口がそういうこと言ってるのよっ、前はそんなそぶりなかったじゃない、」
「い、いまは、そうなの、で、ありますのよ、こ、この通り、オネエだし、中学生好きの・・」
「嘘つかないでっ!」
「は、はいっ。」
「なんか・・」
「私たち、蚊帳の外だよねぇ・・」
「真直君、年上好きだって、わたしのこと好きだって言ってくれたじゃない、あれはウソだったの?」
「えっ、ほんとなの兄貴?!」
「やっぱりだねぇ・・」
「なんかそんな気がしてたよなぁ・・。」
「何?何で2人ともわかってるの?あったことあったっけ?今日はじめてだよね。」
「だって、なんだか美緒のお兄さん甘え上手っぽいし、年上にしては様子がかわいいし。」
「だよねー、だからペットにしたくなるんだよぉー?」
「真直君!玄関で騒ぎを聞きつけてあがってきてみれば、中学生に首輪されてお手して、オネエの振りして、なにしてるの?それ、私へのあてつけだよね!」
「そ、そんなことは・・。」
「そんなことあるでしょ!私とあったの中学受験のときだもんね。女の人の振りしてるのも、中学生好き装ってるのも、私の立場に成り代わって願いをかなえたつもりになろうとしてるんじゃないの?」
「だって・・、春花さんにふられたから・・・。」
「えっ!兄貴、綾根さんに告ってたの?いつ?」
「大学合格した時だったよね・・いままで見たこともない、男らしい表情で、私に好きって言ってくれたよね。なのに何?これは・・。」
「ふられちゃったし・・もう、大学いってもしょうがないし・・このほうが楽かなって・・・。」
「バカっ!」
「それでこんなになるのか・・。」
「なるほどだねぇー。」
「あ、兄貴、ここまでこじれて変になったのって、そんなことが原因だったの?」
「そ、そんなことってなんだよ、僕には・・重要なことだったんだ・・、もう目標がなくなったんだ・・。」
「だからって、これはないよ・・どんだけお母さんが心配したと思ってるの?私だって・・。」
「何で待てなかったのよ・・・。」
「だって、付き合えないって断ったのは春花さんじゃないか、」
「私言ったよね、付き合えないけど、今は無理だけどって。」
「えっ・・・?なに、それ?」
「何それって、聞いてなかったの?いったじゃない、今は無理だけど、少し落ち着いてから・・・ほんとに聞いてなかったの?」
「・・・ふ、ふられたのがショックで、聞いてなかった。」
「もう!なにやってるのよっ!」
「ひぃっごめんなさい。」
「ど、どういうこと?」
「美緒にぶいよねぇー」
「どうもこうも、ふられてなかったんだよ?ただ時間を置いて冷静になってからと思ったんじゃないのか?先生と生徒じゃなく、一対一の人間としてちゃんと向き合いたいとかそういう風に・・。」
「そ、そうなんですか、綾根さん?」
「・・春花さん?」
「・・・はぁ、もうなんか帰りたい気分だけど、そうよ。いろいろお母さんから様子を聞いちゃったから、迎えに来るのに時間かかったけど。」
「えっ、ほ、ほんとに?」
「真直君の気持ちが変わってないなら・・・まぁ、でもあれか、オネエで中学生好きじゃ、おばさんは無理か・・。」
「そ、そんなことないですっ。全然年下なんて興味ありませんっ!」
「飼ってもいいかなぁとか思ってたのに、ひどいよねぇー。」
「うん、面と向かって言われると飼い犬に手を噛まれた感じで傷つくな・・。」
「飼うな!兄貴は犬じゃない!・・けど、綾根さん、時間がかかったって、どういうことですか?」
「だって、大学にも行かない、働く気もない、ニートだってきいてたから、養うには私がちゃんと稼げないとと思って、仕事が安定するまで迎えにこれないと思ったの。まさかこんなになってるとは想像もしなかったけど・・。」
「偉いねーこのお姉さん。」
「なんか、こう人間の器が大きいな・・けど、男はダメになるな。」
「そこの中学生、痛いことはいわないで・・けど!私も甘くはないわよ。真直君には最高の主夫になってもらいます!超人気講師になった私をなめないでちょうだいっ。厳しく行くんだから。」
「綾根さん先生続けてたんですか?」
「そうよ?高校生の時、お手伝い感覚で、真直君に勉強を教えてから、人に教えるのが好きになって・・・そのまま大学でもかてきょのバイトしてたし、就職も大手予備校だし。今の私がいるのは真直君と真直君のお母さんのおかげよ?じゃなきゃ今頃ちょっと頭がイイだけの使えない女になってたかも。」
「おぉーなんかすごいいい話だねぇー」
「なのにそのきっかけの人がこんな風になってたらしょっくだよね・・。」
「わ、私の兄気を悪く言わないで・・。」
「まぁ、なんかだいたい予想はついてたけどね・・昔からそうだったし・・いい子だけど、気持ちの弱い・・でも、告白された時は強くかっこよく見えたんだけどなぁ・・。」
「すみません・・・。」
『私の兄は年下好きでニートでオネエだった。』 ...end。
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というわけで、兄貴は、こじらせていた病気から抜け出し、綾根さんの元で主夫修行を始めました。
とはいっても、綾根さんは家事全般が苦手らしく、知り合いの料理教室に預けられているそうですが・・・。
「・・・とか、丸く収まったように語ってるけど、美緒はまだ治ってないよねぇー。」
「そうだな、いい加減諦めたらどうだ?お兄ちゃん探すの。」
「さ、探してないから!」
「じゃあ何で、自分の部屋じゃなく、お兄さんの部屋でこうして集まってるのさ。」
「こ、こっちのほうが、大きいテレビとかゲームとかネットとか・・とにかくそろってて便利だからよ。それに探してるって、ちゃんとたまに帰ってくるし、その必要ないしっ。」
「そうはいいつつー?」
「明らかにさっきまでこのベッドで寝てた形跡があるよな・・」
「そ、それは昨日ゲームしたまま寝ちゃっただけだもん!お兄ちゃん帰ってきたときはちゃんと自分の部屋で寝るもん。」
「帰ってきたときはねぇ・・」
「お兄ちゃん言ってるしー。」
「ちがっ、これは・・。」
今まで散々構っていた兄が離れたことをきっかけに、私はブラコンが友達にばれ・・。
・・・今度は私が、いろいろとこじらせてしまいました。
『私はブラコンで兄萌でストーカーになりました。』 ...end。
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「違うからっ!」
「私は2人面倒見てもいいわよ?」
「えっほんと?」
「私ほんとは妹系大好きだし・・・。」
end
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(苦笑)