サロンドパルファンの今年のテーマは「旅」イベントを通してフレグランスのルーツを知る旅、自分に合う一本を見つける旅。
という事で個人的に一番注目していたのは1709年に創業しナポレオンが愛したとされるファリーナ、オーデコロンの祖である。


都合により最終日にしか行けなくて案の定消化不良な結果となる。

会場はブランドごとの凝ったブースは無く、視界を遮る物も無く、見通しが良いとも言えるし殺風景とも言える。
京都伊勢丹はんどういうおつもりでこうなさったのか知りとうおす。

2019年からコロナの影響でライフスタイルが変わり香り製品を愛用する人も増えどんどん規模が拡大した本イベント。
ニッチフレグランスがボコボコ台頭し王道の香りから奇を衒ったような物までどんどん日本に入ってきました。
 

今回のサロパ2025年の個人的総括は「一周回った」です。

突発的に増えた香水ユーザーの一時のマイブームで終わった方は来ないし、ニッチを物珍しがったもののやっぱり普段使っていて難解すぎ・重たすぎは使いづらいよねと気付いた主催者側と私達の熱も落ち着いたように感じました。

新宿も京都もブランドラインナップとしては目新しさよりも王道ブランドと使いやすいブランドばかりという印象、それが今のトレンドだと実感する。
そして日本の気候は1年の半分を過酷すぎる夏が占める様になってしまった今、受けるのが尖った日本ブランドでは無かろうか。
グルマンに特化したテオブロマ、クラシック音楽をテーマにいい匂いかとは別次元で概念香水を展開するラニュイ、この2ブランドの尖り様は異彩を放っている。
しかし日本ブランドの代名詞である柔らかく使いやすく鼻馴染みが良いという特徴があり、ラニュイの海老原さんの言葉を借りればようやく時代が追い付いたという事になるんだと思う。(厳密に言うと「炎に向かって」が世間に受け入れられ始めた)

昨今、風呂キャンなどと言われるが清潔さを重視する日本では(バブル期を除き)控えめな香りが好まれ続けている。
やはりサロパは大変意義のある香水イベントだなと痛感した。

そこへきてファリーナである。一周回って原点回帰の象徴。サロパテーマの旅の出発点。
オーデコロンとはドイツのケルンで生み出された物で、現代においては低濃度の香水を差す。
ムエットと肌乗せした所感、シトラスのスパークの後にムスクのモワモワが気になるも長く続かず、その後美しいフローラルが現れた。付けて一度ウエットティッシュで拭うも6時間は香っていたしシャワーしても薄っすら残っていた。
 

はて、コロン?コロンとは?
 

1日おいて考え出した結論は当時も現代の物もEDPだと考える。体臭を気にして使っていたのであれば濃さや持続が無いとマスキング出来ないのではなかろうか。
そしてムスクに関しては現代と違い動物由来の濃く重い物なので贔屓目に見ても1-2時間で消える事は無いはず。
では何故、歴史を経て低濃度の物をオーデコロンと言うようになったのか。
それは体臭とミドルノート以降が同化してあたかも無臭になったかのような状態となり、トップのシトラスの持続時間だけが認識された結果ではないかと考える。
ファリーナは鼻を寄せなくても認識できるのがせいぜい30分ほどで、香水に濃度の区別が付けられた時にオーデコロンは低濃度で爽快感のみを求める物という枠に収まったのではなかろうか。

大いなる後悔は休憩スペースに置いてあった物で済ませ接客してもらわなかった事。ちゃんとお話を聞けばよかった。
いつか答え合わせができるのだろうか。