奥多摩湖のそばで見つけましたこちらのバイク。
エンジンの音が素晴らしく良くて、辺りに響き渡っています。
ちょっと聞くと単気筒のようなリズムですが、直列2気筒。
「1971年のバイクですよ。」
えええ!
40年越えではありませんか・・・・
いつ頃お買いになったんですか?
「5年ほど前なんですけど・・・買ったと言うか・・・」
もしかして放置車両でしたか。
「自分他にCBとかも持っているんで弄っていたら、近所の農家のおじさんがそんなにバイク好きなら家に乗らないのが一台あるよ、て。」
納屋の中で眠っていたのがこれだったそうです。
「幸い屋根もありましたし、たまにエンジンかけてる音はしていたので・・・」
それほどひどい状態ではなかったんですね。
「何年放置していたか、とかは聞きませんでした。」
それからご自分で整備されたんですね。
「そうですね。ホントはオーバーホールとかもした方がいいんでしょうけど。何か漏れていたら、入っている証拠だからいいか、てw」
エンジンの音はとても元気です。
何とも言えない、体の奥まで響くようなサウンド。
始動はキックとセル両方あるそうです。
「セルが付き始めたのはこのぐらいの頃だったんですよ。」
そうなんだ~。
「これで教習所で免許取った、て年代の人がいると思いますよw」
へえ~、これ教習車だった時代があるんですか。
「今はCB400とかじゃないですか。当時はこれで、大型とかの区別もなかったからこれ乗れたらなんでもオッケ―になったんですよ。」
「走っているだけで凄い、て思っているんでできるだけ弄らないでそのままで、て思ってます。」
部品はあるんですか?
「これがマニアックな人達が今も乗っているんで、部品はけっこう手に入るんですよね。」
そうなんだ~。こんな年代のバイクでも部品があるんですね・・・
「これはタイプ1なんですよ。」
このバイクの今の相場、てどのぐらいなんですか?
「これですね、不動車でも2~30万ぐらいしちゃうんですよ。」
え!不動車が?
「3桁越えのもあったりします。」
高価なバイクだったんですね・・・(・Θ・;)
「まあ、希少価値で、てだけだと思いますけどねw」
でも、そんなバイク貰えてラッキーでしたね!農家のおじさん太っ腹!
「くれる、て言われたんですけどね。さすがに謝礼ぐらいはお支払しましたよw」
いずれにしても、おじさんも眠らせておくのが不憫だったんでしょうね。
この子も外に出られて良かったね・・・
軽自動車???
「他にスペンサーカラーのCB400とSRVの4型、郵政局仕様、て言うの持ってますw」
郵政局仕様w
マニアックな感じですねw
「ホントはブルーが好きなんですけどね。」
でも、このカラーもホンダらしくて素敵ですね!
あ、タンクの縁に金ラインだ(〃∇〃)
乗り心地はいかがですか?
「う~ん、やっぱり400乗ってからこれ乗ると疲れますね~w」
疲れますかw
「でもなんて言うんでしょう。ハートに響くこの音。走っていて楽しいんです!」
確かに、この独特のサウンド。
この響き・・・現行の機械音みたいな音のバイクに望むべくもない・・・
ハートに響く音、て正にその通りですね。
「ネジ1本まで心をこめて作っていた・・本田宗一朗さんの頃の想いが詰まっているような気がします。」
ネジ1本まで・・・
それだからこそ、40年の時を越えた今でもこのバイクは元気に走っている。
このバイクを作るために心を込めた職人たちの魂もまたこのバイクに今も宿っているように思えてなりません。