2014年以降のシェアハウス投資~シェアハウスビジネスにご興味の方への注意 | 『オモロー不動産』ブログ

2014年以降のシェアハウス投資~シェアハウスビジネスにご興味の方への注意

 

2013年の春か夏頃に「楽街」さんの不動産投資DVDのシェアハウスビジネスの部の講師をいたしました。手前味噌ですが、内容はオモロー式のシェアビジネスノウハウを網羅的に紹介していてかなり評判も良かったそうです。

■不動産投資家の実践集「8つの戦略」(楽街)
http://www.rakumachi.jp/products/8strategies/share_house

ところが、ご存じのように2013年の9月6日に国交省からシェアハウスに関する通達が出まして、それ以降はシェアハウスビジネスを取り巻く環境が大きく変化しています。

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<国交省通達の概略>

簡単にいえば、シェアハウスは「寄宿舎」という用途の建物じゃないとやってはいけませんよ(一般の「住宅」という用途のままシェアハウスをやっちゃダメですよ。建築法上の用途を「寄宿舎」変更しないとダメですよ)、という内容。
http://www.mlit.go.jp/common/001010619.pdf

業界的には「9.6通知(通達)」なんて呼ぶ人も。「9.6事変」くらい名づけて良い、業界を混乱に陥れた、個人的には多くの問題を孕んだ拙速な通達ではなかったかと思っています。

その論点や問題点はここでは割愛。ご興味ある方は僕個人のFacebook の過去記事などご参照ください、、、といってもFBなのでアーカイブを発見するのは難しいかもですが。

もしくは、以下サイトがこの問題についてマジメに分析しています。分かりやすい。(ひつじ不動産も関わっている模様)
http://share-issue.org/archives/20131104-commentary-on-the-nine-six-circular-notice/

やっぱりどう考えてもちょっと問題なこの通達。多方面からの陳情、苦言、ツッコミを受けて14年の1月に国交省から追加で出た発表
http://www.rakumachi.jp/news/archives/40543

↑UR(公団)でのルームシェア方式を認めるための苦しい二重答弁みたいになっております。契約形態とか、事前に交友関係にあったか否かとかは防災の観点からは関係ないでしょう。(通常のシェアハウスでは住人同士がファミリー的つながりで居住しているわけで、国交省の説明する線引きや説明は実に違和感がある。) 実態に則した線引きや規定をきちんと作るべきでこれはまさに詭弁。
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・・・で本題。


昨日付け(2014年2月19日?)で、上記DVDのプロモーションのためでしょうが、楽街さんのメルマガでシェアハウスについての記事がありました。

曰く、

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青山先生が解説します
http://www.rakumachi.jp/products/8strategies/486?uiaid=vprvkr4r15
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とありますが、

DVDの本編含めて、去年の9.6通知以来、こちらのDVDで説明している手法は使えないものも少なくない

のでご注意ください。
(要するに、9.6通知以降は簡単にシェアハウスが作れませんので要注意です。一般住宅をほほいのほーいでリノベして市場に出すと、それは国交省の通達に違反してますのでマズイです。)

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※通達前からの既存物件については、一定の防火上の対策(主に界壁という防火壁を導入したり、避難動線の確保)をすればまぁOKという対応を各自治体は取っているようです。ただし、これも市区町村によって対応が統一されておらず現場を混乱させる要因でもあります。
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これからシェアハウスをプロデュースするにあたっては、中古物件を購入&リノベしてというのはけっこう厳しいです。建築用途を「住宅」から「寄宿舎」に変更できれば良いですが、しかしこれがなかなかハードル高い(というか、設計と検討してきた中ではほとんど厳しい)。というのも、基準法の様々な要件を満たすことだけでもハードなのですが、さらに用途変更の申請にあたり、物件建築当時の確認申請書3点セットが完備されてないといけない。古い物件では揃っている方が珍しいというありさまですので、よって難しい。ちなみに建物自体を調べて構造計算したり、、、という代案もありますが、コスト的にないでしょうね。

そんなわけで弊社では、新築で「寄宿舎」たるシェアハウスを建てる方向へシフトしていますが、これまた新築は事業計画、銀行融資、そして何よりも設計&建築に時間がかかるので事業展開のスピードが遅いのが悩ましいところ。そして今、建築業界の人手不足(東北の復興住宅に無駄に人が駆り出されて関東圏に職人さんがいない!)で建築コストは上がるし、困ったものです・・・

まぁでもまっさらな状態からデザインしてモノを創るということで、個人的には楽しく日々お仕事しておりますが。


楽街さんには9.6通知以降は、DVDの内容については扱いを注意してくださいね、、、とだいぶ前にお伝えしていたのですが、なんと、そのまんまで今の日付でプッシュしてしまっているのでちょっと問題ですね・・・
(きっとツッコミを入れてくる読者多いだろうな・・・)

ということで、ワタクシの名義で今時点で出る情報としては不適切なので、ここで注釈させていただいた次第です。

以下記事も、2013年の春頃(?)に取材されたSPA!の雑誌記事が使い回されて、2014年の日付で日刊SPA!からそのままMSN経済面やYahooニュースとかに掲載されて、同様に閲覧者に誤解を与えてしまっているのでちょっと問題ですね・・・(うーむ) 
http://nikkan-spa.jp/570325

どうしてもマネー系の記事ゆえ煽り・アゲアゲ系ですが、会社としての事業で(個人的な副業とかでなく)売り上げ規模が月次200万超(=利益ではありません)とかそんな話しなので、全然大した話しではないです。うっかり個人の方が煽られて、俺も、俺も・・・と一般住宅で開始されると問題が起きますのでご注意ください。(もちろんビジネス性としてはまだまだ右肩あがりの業界とは思いますので有望なビジネスと思いますが、この記事のように簡単ではありません)


【結論】9.6通知以降、シェアハウスビジネスもそんなに簡単には参入できません!2014年版の正しい情報をきちんと把握した上で進めていただくようご注意ください//.



【参考】以下、楽街さんメルマガの該当部抜粋。
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【注目】投資用「シェアハウス」はどこにある?
シェアハウスに改装できる物件の5つの特徴とは?
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など、疑問のお声も。

そこで!シェアハウスに改装できる物件の5つの特徴をご紹介!

▼▼シェアハウスの投資額2億円超の青山先生が解説します▼▼
http://www.rakumachi.jp/products/8strategies/486?uiaid=vprvkr4r15
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