音楽家の青木慶則さんが、13時間かけて、楽器を積んで、自ら車を運転して、仁鮒(にぶな)に来てくださった。


旧仁鮒小学校は、この春、創立147周年なので、卒業生の成田為三(日本初の童謡「かなりや」や「浜辺の歌」の作曲者)の唄を、参加者と共にうたい、お祝いしようと、はるばる来てくださったのだ。


仁鮒小学校校歌をみんなでうたい、青木さんの作曲してくださった「仁鮒小学校」を聴いていたら、号泣しそうになった。


なぜ、かけがえのない校舎が大切だという人たちがいるのに、利権でしか動かないものたちが決定権を持ち、市民の税金を5000万円も使って(今までに、4校の天然秋田杉校舎が壊された。税金の合計は5000万円の4校で、2億円)秋田県の天然記念物で、もう伐採のできない樹齢約350年もの天然秋田杉で建った仁鮒小学校を壊すというのだろう。許されないことなのに。


 唄や踊りや芝居は、ずっと昔から、権力者に対抗する一人ひとりの人間の力であり続けてきた。


 美しいものや優しいものと響き合って、あふれる歓びを、誰も損なうことはできない。


 青木さんは、ジョン・レノンやキヨシローのような魂を持っていらっしゃる。


 お母様が、青木さんの幼少の頃から、成田為三の唄をうたってくださったという。


 あまりにも権力やお金で支配された人の世を、音楽や、それぞれの人の表現で、いのちを大切にする社会に変えたいのだと。


 春馬さんより、15歳年上の青木さん。17歳から音楽業界で生きてきて、それはそれは難儀な世界だったという。それでも、春馬さんと同じような夢を持ち、かぞくにも恵まれ、こうして、仁鮒小学校を救おうとしてくださっている。


 春馬さんが青木さんと出会っていれば。


 青木さんは、コマーシャルソングも作っているので、春馬さんが出演するCMで知り合えていたら、どんなに春馬さんはこころ強かっただろう。


 高橋優さんは、青木さんのような覚悟を持っているだろうか。


 青木さんのCMソングをうたう春馬さんを想像する。青木さんは詩人なので、春馬さんの唄で、さらに平和へのメッセージが響き合っていっただろう。


 少し照れ屋な青木さんと、満面の笑みで返す春馬さんのコンビは、私たちを魅了するだろう。


 私たちの魂に春馬さんを宿し続けて、未来を共に生きていきたい。


 春馬さんが夢見たことを、青木さんが日々にかたちにしようとしている。応援したい。