Let's become a family! 92 | ギイタクと時々クロネコ

ギイタクと時々クロネコ

大好きなギイタクを勝手に妄想しています。
話は全て、原作設定とは関係のないパラレルです。
お気を召さない方はご遠慮ください。

託生が子供たちを連れて、実家に帰ってしまった。

葉山の家に電話をしたが誰も出ない。

向こうは午前10時頃、お義母さんは買い物にでも出かけているのか?

それに、託生はまだ空の上か?

確かめようにも、携帯を置いていってしまったので、GPSで居場所確認もできない。

そもそもどうして急にこんな行動に出たのか、全く分からない。

 

『実家に帰らせていただきます』

 

たった一行のこのメッセージに、託生の怒りがひしひしと伝わってくる。

普段の託生は、こういう伝言を残すときは、仕事お疲れさま、とか、すぐ戻るからゆっくり休んでてね、とか、オレを気遣う一言があるのに・・・。

 

『実家に帰らせていただきます』

 

用件だけを伝える素っ気ない一言に、託生が怒っているということが分かってしまう。

しかし・・・、本当に心当たりがない。

ここ最近仕事ばかりで家族との時間を取れなかったから?

・・・それが原因だとは考えにくい。

託生はオレの仕事に理解をしてくれているはずだし、この忙しさがずっと続くことはないと話してある。

託生は、「休みをたくさん取ったから、仕方ないよね」と笑っていたんだ。

オレの仕事じゃないとすると、じゃあ原因はなんだ?

葉山の家で何かあって、急に帰ることにした?

それなら、こんな風に携帯を置いて、黙って出ていくはずないよな・・・。

「あ~、さっぱり分からん!」

分からないが、なにか誤解をしているのなら、すぐに迎えに行って連れ戻さなければ・・・。

 

「・・・島岡、すぐにプライベートジェットを手配してくれ。・・・行き先か?日本だ。・・・なに?親父が使ってる?・・・わかったよ、じゃあ、明日の一番早い便を手配してくれ。・・・仕事?そんなのはお前に任せる。オレは明日から日本出張だ!」

なんだか文句を言っていたが構うものか。

仕事は一段落ついたし、今までの激務を考えたら、2~3日休みを取るのは当然の権利だ。