最近、吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」と将基面貴巳の「言論抑圧」を読んで、80年前の1937年との類似性を感じた。この年に吉野源三郎の「君たちはどう生きるか」と矢内原忠雄の「国家の理想」が発刊されている。この年、盧溝橋事件が発生し、日中戦争に突入している。今年も、衆議院選挙後に日本国憲法 9条の改変が施行され、北朝鮮に対して、米軍と合同で、専守防衛の形で、戦争が始まる可能性がある。大政翼賛会のような政治体制が敷かれ、米国の意図する形で日本は戦争に巻き込まれていく気がする。それにしても、1937年にこのような立派な2つの書籍が発刊されたのは、当時の文化人のレベルの高さに驚く。只、戦争が始まると、立派な人達から死んでいく傾向があり、言論も立派な内容ほど消される運命にある印象を持っている。
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