私は小学生のころ、いわゆる優等生だった。
テストの点数はだいたい90点以上、聞きわけが良く真面目で大人の手を焼かせない。
喧嘩なんてもってのほか。
大人はみんな私のことを「良い子」と言った。
5年生のころだったか、私は算数のテストで65点をとった。
先生はなぜあなたがこんな点数をとったのか、なにか悩みでもあるのか、と心配してきた。
でも私の点数がいつもより悪かったのはそんな理由ではなかった。
そのテスト範囲の内容を理解していなかったのだ。つまりただ単に「わからなかった」のだ。
「わからない」から65点をとる生徒はクラスに何人もいたはずだ。
しかし私が65点をとると先生に心配をかけるという大事になってしまうのだ。
このときは親にも心配された。
当時の私にとって65点をとったということだけでも大事件だったが65点をとったから心配されるということも大事件だった。
65点をとってもなんにも言われない人もいるのに・・・
このとき65点をとることは、私にとっては許されないことなのだと感じていた。
他の人は65点をとってもいいけれど、自分は許されないと。
今現在はずっと90点以上をとっていた生徒が65点をとり心配する先生の気持ちはわかる。
しかしその当時は大きなプレッシャーとなったのだ。
