みい坊が生まれてから、

正確ではないですが恐らく小学校3年生あたりまでの間でしょうか、

私はとても、

言葉遣いが丁寧だったと思います。


それまでは例えば、

着替え

を普通に、

はな
とり
はなし
きがえ

と言っていたと思いますが、


小さな子どもに接する時、多くの大人がそうなるように、

私も子を持った途端、

誰に言われるでもなく、

おはな
とりさん
おはなし
おきがえ

などと言うようになりました。

花に関しては下手すりゃ、おはなさん、とも言っていたと思います。


特に意識をせずとも自然とそういう言葉が出て、

それが当たり前になり、

さん

などを日々使いこなして話していました。


みい坊自身も、同じように話しました。


帰りの挨拶は、
おかえりのごあいさつ。

うたを歌うは、
おうたをうたう。

本を読むは、
ごほんをよむ。

人参もライオンも虫も、みんなさん付けです。


日常的に、お、ご、さんを使いました。


ところがみい坊の成長とともに、

私は徐々に、

お、ご、さん、を取って話すようになりました。

もちろんそれらをつけるべき言葉にはつけて話をしますが、

さすがに、

大きくなったみい坊に、

靴のことをおくつと言ったり、
帽子のことをおぼうしと言ったりはしなくなりました。


みい坊も、少しずつ言葉遣いが変わっていきました。


だんだん、大人同士で話すような言葉遣いになっていったのだと思います。





つい先日のこと。


みい坊に、


ちょっとそのご本取ってくんない?


と言われました。


私の目の前には、

太宰治の人間失格が転がっていました。


あの頃の絵本も太宰も、

ごほん

なのか!


ふと出てしまった言葉だったようでちょっと照れ臭そうにしていたけれど、


かんわいいぞ、中学3年生!