クリスマスイブの夜、
帰宅した夫から突然花束をもらった。
びっくりしたのと嬉しいのとで、
ちょっと涙が出そうになった。
花束をもらって嬉しいと感じたのは生まれて初めてだった。
と言うのも私は元来、
花を愛でるということをしない女であった。
よく、花束もらって嬉しくない女はいない、とか言うけれど、
絶対にそんなことはないと思っていたし、
現に私は、
花とかいらないからイカの塩辛とアタリメをくれよ
と思うタイプだった。
それが、
40を過ぎたあたりから、
妙に花が綺麗だなと感じるようになっていった。
イカの塩辛とアタリメは文句なしに魅力的だけど、
花は花でなかなかいいぞ
と思うようになった。
それがここ最近は、
花が綺麗で可愛くてたまらない。
つい花屋の前で足を止めてしまう。
花が綺麗なことは前からわかっていた
だが興味がなかった
だから特に何も感じていなかった
それが何故か最近妙に気になる
つい目で追ってしまう
立ち止まり見入ってしまう
きゅぅ~んとなって心が躍る
これはまさしく恋心。
夫がくれた花束は、
私が好きな色の花束だった。

夫も私が、
花を愛でない女から愛でる女へと変貌を遂げたことをわかっているし、
花の中でも特にビタミンカラーのものをこよなく愛していることもわかっているので、
びっくりするほどドンピシャの花束を選んでくれていた。
花のある生活っていいな。
なくても死なないけど、あるといい。
