20代の頃、よく遊んでいた友だちが死んだ。
彼女は、ちょいと有名で。
おそらく、なにがしかのニュースを見たのだろう。
友人からのメールで知った。
会社で「ええッ」と大声を出してしまったほどだ。
品があるひとだった。
下世話な言葉を吐いても汚く感じない。
賢い、てか、凛としたお嬢だった。
華奢なのに存在感あったな。
忘れていたが。
吉祥寺のサンロードで
「あおりぃ?」
鼻から抜ける透き通る声に聞き覚えがあった。
振り返ると彼女だった。
子連れ、仕事徹夜で、ボロボロだったのに
気づいてくれた。
ツバの大きな帽子をかぶって、あの頃と同じ顔で笑っていた。
ちょい前、彼女の情報を見ていて。
うちの近所で仕事をしていたことを知っていたので
「今度、何かあったら知らせてよ。行くからさ」
と名刺を渡した。
連絡がなかったし、積極的には連絡は取らなかったけど。
具合は悪そうじゃなかった。
でも5年前から病気と闘っていたんだそうだ。
お葬式は身内でするとのことだし。
ファンなるものも殺到するやもだから。
落ち着いたら、お墓参りしようかと思うよ。
やりきった感じかな。
夕べは、あなたの空気とオーラを感じられる、
あなたのような花を買って、お酒がんがん飲んだよ。
んで、また旦那とけんかした。
てえ、いつもの乱高下。
「あおりは相変わらず馬鹿ねぇ」
そうだよ。
今日も二日酔い。
明日も二日酔い。
持病は二日酔い。
そのうち、いくよ。
そっちにさ。
んときは、また遊ぼう。
あの頃、みたいにね。
馬鹿で、しがらみとか重しもなく
単純にひとを信じて、軽く飛べたあの頃みたいに。
いま、すごい暴風雨と落雷だよ。
神さまも泣いてるのかな。
死を嘆いて。