ーカナダ移民体験Ⅱー

 

ある日、近所で働くカナダ人の20代くらいの男の子が、日本の文字と絵が入ったTシャツを着ていました。

まず目に入ってきたのが、左端に入っていた【侍】という漢字。
そして旭日旗の絵がど真ん中にデカデカと描かれています。

「あっ~!日本のTシャツだね!」と言うと、
「あぁ、これね。どこかで買ったんだ。」と彼。

でもよく見ると、旭日旗の絵の下に、マンガチックな男の子が描かれ、指で下の部分を指しています。
そして、こんな文字が書かれてあったのでした。

《非常時にはここを切ってください。》

読みながら、『ん、何だろう?』


と思って見ていると、そのまた下に
------という点線が。

 


その点線の位置が、ちょうど下腹の腸の辺り。

侍、旭日旗、ここを切る、腸の辺りの点線・・・

ここで、ふ~ん、なるほどね、と納得し苦笑しました。



カナダ人の彼が、「なになに?」と興味深そうにしていたので、
『非常時にはここを切ってください。』という日本語を訳しました。

でもまだ意味が分かっていないような顔をしていたため、


「ほら、昔の日本、侍の時代に、切腹っていうのがあったでしょ。
ちょうど点線が描かれた位置がハラキリの場所だから、それを冗談で揶揄してるんだろうね。」

 

と言うと、やっと納得して、


「全然知らないで着てたよ。」
と彼も苦笑。


こういうのをブラックジョークっていうのでしょうか?